Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

230平米のスケルトン状態

西麻布N邸

西麻布N邸の解体工事が始まりました。ある程度解体が進んだとのことで、作業が終わって清掃が済んだタイミングで現地を拝見してきました。

230平米の大きなお部屋をスケルトンにするところから始まるプロジェクトですが、壁床天井を撤去したことで、とにかく大きい空間であることが印象に残るスケルトン現場です!

このタイミングで、僕らがチェックしたかったのは、竪配管の配管状況と正確な位置を見ておきたかったのです。特にこの写真に写っている竪配管は、ちょうど玄関ホールからリビングへと入る建具の横に表しで見えてくる配管なので、リフォームプランの墨出しにも大きく影響するものでした。

こちらの配管も、来客用トイレの手洗いカウンターの奥行きと絡んでくる配管でしたが、両者ともこちらが想定していたものより良い位置関係にあったので、お客さまに喜んで頂けそうです。

もう一つ気に掛かっていたのが、水回り周辺の下地状況でした。大理石がふんだんに張られていた現場でしたが、それらが上手く剥がせるかどうかは、近隣住戸にお住いの方々にとっての解体騒音と大きく関係してくるものでした。

浴室の壁及び床の大理石までは、何とかうまく取り外せたようでした。ただ、ここから床のシンダーコンクリートをパッカー工法を使って削り取ってゆく予定でしたが、マンション管理組合から解体時の騒音があまりに大きいので、幾つかの住戸の方々から、工事を一旦停めて欲しいとの依頼が来てしまいました…。
こちらの設計を依頼してくださっているお客さまからは、急いだ工事をすることで、その後お隣さんとして顔を合わせることになる方々と気まずい関係になるは避けて欲しいが、かといって引き渡しまでのスケジュールは守ってほしいとのお話もあったので、床のシンダーコンを撤去する範囲を最小限にするよう、水回り設備の位置関係をもう一度見直すことになりました。

その他、天井裏のエアコン設備状況も確認することができました。これらは基本的に撤去してしまいますが、どこでダクトが梁を貫通しているかの一状況を確認いたしました。

どのような作りになっているか、皆目見当がついていなかった暖炉も仕上げ材が撤去されました。

LGSでの下地の作り方や、どこまで耐火材料が敷かれているかも現物で確認することができました。この暖炉については、お化粧直しをして今後も使ってゆくことになるので、竣工時の施工資料から見つけた施工会社にコンタクトを取って、お化粧直しの方法から相談することになっています。

現場に纏められていた廃材です。LGSの金属ゴミ、きれいに剥がされた大理石、赤茶の袋に詰められたモルタルなどのガラ、奥に見えている断熱材など、整頓された状態でとてもきれいに纏められておりました。