Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

造作家具と特注建具の取付け

白金N邸

大量の造作家具(作り付け家具)と特注の建具(扉)が白金のN邸に搬入され、取付けが始まりました。ラウンジスペースの棚、ダイニングのカウンター家具、リビングの読書コーナー、玄関のベンチ/靴収納、廊下のクローゼットが着々と取り付けられてゆきます。

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こちらがラウンジの飾り棚です。今まで何の用途もなかったリビングとダイニングの渡り廊下部分に、この棚ができて、小さな椅子が2脚置かれることで、ラウンジ的な機能を持つことを期待しています。

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マンションのエレベーターサイズや、この部屋の天井高さの問題もあるので、一本で作ることができなかったので、5つに分割して搬入して貰い、現地で合体しながら取り付けて貰っています。一体で見えることがとても重要なので、慎重に作業をして貰っています。

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こちらはダイニングのカウンター家具です。カウンターの一部がニッチの部分まで伸びているので、二つに分割して持って来て貰い、現地で合体して貰いました。

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廊下の一角にはクローゼット収納が取り付きました。クローゼットのような箱物家具は、箱を組んで持って来て貰うのが一般的ですが、こちらは建具の一部と絡んでくるので、一面を開けた状態で仮組みして、建具と調整しながら固定してゆく流れとなりました。

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玄関のベンチ収納も取付け開始です。慎重にレベル(水平性)を確認しながら、二人掛りで取り付けてゆきます。ベンチに二つの収納箱が絡むので、やはり結構面倒な組み立てとなりそうです。設計でも、事前に取付け方法を考えながらデザインしていますが、造作家具組み立ての作業を見ていることで、難しいポイントや気を付けるべきデザインなどが勉強できます。

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奥の箱が、玄関ベンチと合体する靴収納箱です。手前に板が積み重なっているのは、それぞれの箱の内部に入る可動棚板です。

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本日は作り付け家具だけでなく、建具も運び込まれ、吊り込みが行われています。パネル壁と合せたデザインの建具が付くことで、部屋全体の空間性が纏まってくるハズです。

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ダイニングからラウンジへの入り口に、上部が開口になった建具が吊り込まれました。開口部分にはガラスが後日入れられます。

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南面で光は入ってくるのですが、すぐ隣にマンションが建っており、視線が気になるラウンジの窓には、アルミサッシ手前に飾りの木製サッシを取り付けて貰っています。こちらは木製の枠だけで、ガラスは入りません。アルミサッシとの間に、ケースメント(レースのカーテン)を入れる予定です。

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華やかな装飾が入ったこちらは、ダイニングの丸形天井に取り付けるシーリングメダリオンです。シャンデリアやシーリング照明を取り付ける個所を華やかに飾るための装飾パネルです。こちらは照明用の孔が空いていないタイプなので、中央部分に15ミリφの孔をあけて貰ったうえで、取り付けて貰います。

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こちらが丸形折り上げ天井の中央に取付けられた様子です。メダリオンだけではサイズ的にも小さく、少し唐突に見えるので、周囲にリング状の飾りも入れています。

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こちらは造作家具取付け前日の現場の様子です。パネル壁もほぼ出来上がり、折り上げ天井の格子もついています。

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のっぺらな折り上げ天井は陰影に乏しく、盛り上がりにも掛けるため、壁のパネルに負けないデザインをとのことで、このような格天井(ゴウテンジョウ)をデザインしました。

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事前に工場で部材を用意して、現場ではそれらを組み立てれば良いだけにして持って来て貰っています。孔が空いているのが、ビスで天井に留めている個所ですが、その孔もペンキで塗装した際に目立たないように、丁寧に埋め木を充填してくれています。ダイニングの丸形天井と、このリビングの格天井、空間の違いを上手く演出できると良いのですが…。
作りつけの家具と建具といった大物が無事入ったので、後は塗装屋さんに任せることになります。