Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

高級輸入キッチンの組み立て開始

杉並区S邸

杉並区S邸のリノベーション現場もいよいよクライマックスを迎えようとしています。

キッチン組み立て

待ちに待ったキッチンの搬入、組み立てが始まりました。このプロジェクトは、元々時間の余裕がない中で始まり、スケジュール的にも色々とポイントがありましたが、その中でも一番問題だったのがこのキッチンなのです。

キッチン組立

ドイツ製の高級輸入オーダーキッチンのデコピック社のキッチンなのですが、輸入に時間が掛かるので、まだ間取りや最終的な工事金額が決まっていない段階で発注しなければならないという状況でした。この写真にある通り、アイランドカウンターを配管が貫通することは決まっていましたが、その位置も決まっていませんでした。

組立途中のキッチン

ただ、輸入キッチンではありますが、天板のシーザーストーンだけは日本で加工できるとのことで、発注後の墨出し時の確認などで、ある程度のバッファーを考えながらキッチンレイアウトを調整して貰ったので、何とかきれいに納まりそうではあります。

キッチンの高さ調整用脚

大型キッチンなので、組み立てに3日掛かるとのことで、ここから徐々に精度を上げながら組み上げていってくれます。写真のように、全ての箱キャビネットに高さ調整が可能な脚がついているので、これらを微調整しながら、レベル(平行性)を取っていってくれます。

廊下の造作ベンチ

キッチン以外の部分も着々と進行中です。こちらは書庫廊下にある書見用のベンチです。背面に余ったフローリングが張られました。フローリング材などは、不良品があったり、張る形(つまりフローリングを張る部屋の形)などの関係で、張る部分の面積より多め(10~15%程)に発注するのが一般的です。お施主様と施工会社の了解を得て、良さそうなフローリング材が余っていたら、それを張って貰う約束で、このようなデザインが実現できました。

青い子供部屋

先日の打ち合わせで選んで頂いた色の塗装も進んできました。この空色の部屋は男の子の部屋です。因みに女の子の部屋もオーソドックスに可愛らしいピンクで塗られ始めていました。これまで二人は同じ部屋で寝ていましたが、引っ越しをキッカケに別々の部屋で寝ることになるのでしょうか…

朱色が印象的なトイレ

こちらは朱色をアクセントに使った来客用トイレの内装です。塗られた壁は、設備の給排水ルートとの関係で背面の壁から13センチほど出っ張っています。袖の部分に間接照明を入れて、印象的な空間にする予定です。

FGボードの曲げ加工

最後の写真は、ベランダで現場監督の八木さんが不思議な作業に取り組んでいる様子を紹介します。水を張ったプールにFGボードを浸して、少しずつ曲げる加工をしてくれています。奥に見えている物がその成果物ですが、キッチンを貫通する丸パイプをこの曲がったボードで囲って隠してゆくことになっています。暑い中の作業、お疲れ様です!