Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

床下の設備配管とLGS下地@原宿K邸

原宿K邸

墨出しと設備関係の整理が終わった原宿K邸では、設備配管工事とそれに続いてのLGSの下地工事が始まりました。

DSC_8028_pt

まずは床下の給水給湯・排水管の設置が先行します。オレンジ色のサヤに入っているのが給湯管で緑色が床暖房用温水管で、濃い灰色は給水管で、奥に少し見えている太めの灰色の管が排水管です。

DSC_8067_pt

今回はコンクリートスラブから仕上げ床を8センチほど上げるので、これらの複雑に入り組んだ配管は全て床下に隠れることになります。

DSC_8035_pt

キッチンのシンクからの排水管は、キッチンキャビネットの下をくぐって、大きくコの字形に湾曲しながら流れてゆくことになります。配管経路が長いので、途中には清掃口を作って、点検口から高圧洗浄ができるように配管して貰っています。

DSC_8057_pt

床暖房用の温水管は、新たにベランダ側の壁にコア抜きで穴をあけ、そこからベランダの給湯器に繋げてゆきます。ガス管や給水管、給湯管も必要になるので、ここらあたりが一番配管密度が高くなっています。

DSC_8036_pt

キッチン屋さんに墨出して貰った位置に換気扇用の孔が貫通され、亜鉛鋼板製のスパイラルダクトが取り付けられています。

DSC_8042_pt

施工をお願いしているの現場監督の田所さん、夏井さん、設備業者さんも交えての現場打合せ風景です。

DSC_8079_pt

設備配管が一通り終わった後に始まるLGS下地工事のためのLGSがすでに現場に搬入されています。

DSC_8417_pt

次週になって、おおよそLGS下地が立ち上がった現場の様子です。複雑に絡み合う設備配管とLGSがきれいに整理された状態で立ち上がっていました。

DSC_8414_pt

墨出し通りに立っているLGS、同じく墨出し通りに設置されている給水管がきれいに並んでいます。床下の寸法に余裕があれば、ここまで設備配管を慎重に配管する必要はないのですが、今回は寸法的にギリギリなので、田所さんが頑張って整理してくれたようです。

DSC_8407_pt

右側から玄関ホール、トイレ、廊下、洗面と空間が並ぶエリアのLGSです。上階の配管が天井裏に走っており、さらに引き込み扉が多数組み込まれているので、見た目以上に複雑なLGSの組み方になっています。

DSC_8409_pt

水回りのコアを右手に見ながら、リビングから寝室を望むアングルの写真です。ここら辺には造作の複雑な家具が入り、色々な仕上げ材がセットされることになるので、出来上がりが楽しみなシーンです。
次の工事のためのベニヤ板が搬入されていました。

DSC_8422_pt

トイレの排水管の状況です。写真中央右手で床下に潜り込んでいるのが排水管です。ここには便器からの太い排水管と手洗いからの細めの排水管が合流して、下階の天井裏の横引き管に流れ込むことになります。手洗いからの横管にキノコのような白いものが見えますね…。

DSC_8424_pt

白いカバーの発砲スチロールと取ると、このようなものが現れます。これはドルゴ通気弁と呼ばれるもので、排水管内の圧力を調整してくれる便利な設備器具です。普段は閉まっていますが、配管内部が負圧になった時に弁が開くことで、圧力を調整する仕組みなっています。当初は設置されていなかったのですが、便器の排水の勢いで手洗いのトラップの水が吸い取られてしまう可能性がありそうだったので、急遽設置して貰うことになりました。

DSC_8432_pt

久しぶりに在来工法で作ることになった浴室の天井裏にはTESの浴室暖房乾燥機が設置され、屋外への排気ダクトも準備されていました。

R0055648_pt

毎週の現場定例打合せ後には、現場近くに辰が借りている現場事務所によってその次の週以降に問題になりそうな箇所の事前チェックや、施工図の読み合わせをしています。現場を預かって頑張ってくれている田所さんと、その上司で経験豊富で厳しい夏井さんとの打合せ、毎回長時間になってしまいますが、とても勉強になっています。