Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ウォークインクローゼット改造計画

関西M邸

ちょうど3年ほど前にお引渡しをした関西M邸のお客さまから、主寝室横のウォークインクローゼットを改造したいとのご連絡を頂きました。

ミラノサローネ2023_ポリフォルム・ラボ@インヴェリーゴ

今年の4月にハイブランド家具のポリフォームのクローゼットシステムショールームを北イタリアで見学した際のブログ記事を見て、(広さはここまでないが)このようなイメージのクローゼットに改造することができないかとのご相談でした。

こちらが当初弊社側で設計アドバイスをした際のウォークインクローゼットの図面(紫色の部分)です。壁芯計算で約5.2畳の広さの空間です。寝室の奥にあって、基本的にはご夫妻以外は入ってこない空間とのことで、3面に固定のハンガーパイプと枕棚を設けて、部屋の中央に引き出し付きのアイランド収納を設けただけのシンプルな作りでした。
ハンガーバーの下にはスペースを作り、お手持ちだったタンスや既製品の衣装ケースを入れて引き出し的に使って貰っておりましたが、細かい棚が無いことで効率的な収納はできないこと、衣装ケースの開き具合の悪さがストレスになっていること、そして何よりデザイン的に工夫がされていないことで納戸的な使い方となってしまっていることで悩んでいらっしゃる時に、ちょうどポリフォームのブログ記事を見てご連絡くださったとのことでした。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

早速日程を決めて、関西M邸に伺って今のウォークインクローゼットの使い方を調査させて頂きました。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

どこに誰の何が収納されており、その量が今後増える可能性があるのか、断捨離で減らすことが出来そうなのか、引き出し内部や枕棚上の収納なども含めて、弊社担当スタッフの竹田さんと、ポリフォームを扱っているアクタス関西の村山さん、櫻井さん、そして施工担当の原さんも現調(現地調査)に同行して貰いました。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

WIC内には主寝室用の掃除機や、ごみ箱、ズボンプレッサー等の備品が置かれていたり、エアコンや天井付の自火報や照明器具も移動しなければいけないので、そういった詳細についても現調時に確認させて頂きました。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

関西M邸での現地打合せが終わった後は、Mさまご夫妻とアクタス一行と僕ら全員で京都のアクタスショールーム上階にあるポリフォームのクローゼット見学に伺いました。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

実はこの現地の調査を兼ねた打合せの前に、一度Mさまご夫妻とはオンラインでお打合せをしておりました。その打合せ時のために作っていたWICのラフプランがこちらです。上はL字のクローゼットを2つ合わせた案で、下は変形コの字に特注でアイランド(一辺が壁についているので正確にはペニンシュラ(半島))型のカウンターを設ける案でした。
オンライン打ち合わせで、上の案をベースに進めて欲しいとのご依頼を受けておりました。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

アクタス関西の村山さんたちが、事前に送っておいた案から素案となる図面を起こしておいてくれたので、それを見ながらのより具体的なお打合せをすることができました。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

背の高いご主人が届くハンガーパイプの高さのチェックや…、

引き出しの深さの確認や…、

棚板の仕上げ(左はガラス、右はレザー張り)などまで確認して頂きました。

側板や背板や棚板の突板やメラミン、レザーなどの仕上げ材が豊富にあるのがポリフォームの特徴なのですが、どれを組み合わせてもポリフォームらしくなるのが、またもう一つの特徴なのです。ダークでシックな洋服をお持ちのご主人さまはスペーサートオーク(ドイツ中部のシュペサルト地方で採れるオーク材のことで、最上級オークという意味)とアルデシア(スレートのような農灰色)をベースとしたものとし、白系のシンプルな洋服をお持ちの奥さまはエルム(ニレ材)にアルデシアを組み合わせた明るいクローゼットにしてはどうかとのご提案をさせて頂きました。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

一通りの内容確認と色味の提案もできたので、それらを盛り込んだ提案書と見積りをアクタス側に作って貰うこととなりました。

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

因みに関西には、大阪にもアクタスの大きなショールームがあるのですが、そちらのウォークインクローゼットシステムの展示品は、2階のものは白っぽくて華やかさが無いのと…、

関西M邸_ウォークインクローゼット改造計画

1階の展示品は小さすぎて打合せには不十分だと、事前の見学で判断していたので、京都のショールームでお打合せをすることとさせて頂きました。ただ、京都ショールーム(SR)でも大阪SRでも、イタリアのポリフォームラボで見学した最新のクローゼットシステムの展示が無いので、ポリフォームの魅力の半分程度しか伝わらないのが残念です…。

メゾネットリノベの吹抜け&上階工事

ザ・ライブラリー

ザ・ライブラリープロジェクトの紹介ブログです。
高層メゾネットリノベーションの中央区S邸の上階工事も終わりに近づいて参りました。

上下階を繋ぐ吹き抜け空間に、照明ブランドのトム・ディクソンのペンダント照明のソケットが吊り下がってきました。上部天井の黒い円形のものは、吊り下げ部分を隠す特製フランジです。

ソケットと言っても、昔の電球タイプではなくLED照明なので、球が無くとてもシンプルです。本来はトムディクソンでは、LEDの照明が眩しくないようにデフューザーを取り付けるのですが、今回はお客さまのSさまからのご要望でデフューザーは取り外しています。
因みにこのトム・ディクソンのペンダント照明「メルト」の釣り下げ高さについては、こちらのブログでも紹介しておりますが、CGを使って事前に検討&ご承認を済ませております。

吹き抜けにガラス壁で面した書斎スペースです。ガラスも薄いブラウン色が付いた色付きガラスとなっています。柱型は下階の壁でも使ったセメント系素地材のソリド(ケイミュー)の錆茶にゴールド色に光る真鍮目地を合わせたデザインとしています。
以下、続きはザ・ライブラリーブログをご覧ください。

イタリア高級家具ブランドSR巡り

新宿区T邸

今のお住まいもB&Bイタリアで揃えていらっしゃる新宿区T邸のTさまご夫妻と、新居のためのリビングダイニングセット家具探しのツアーに行って参りました。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

まず最初に訪問したのはフレックスフォルムです。南青山の根津美術館の並びにあり、ショールームが目立って分かりやすい場所で待ち合わせに便利であること、そして色々な素材を使った素敵な家具をそろえたブランドであることから、スタートに設定することが多いイタリアハイブランド家具ショールームです。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

フレックスフォルムの弊社営業担当の木原さんの都合がつかなったので、以前の担当だった古賀さんに案内して貰いました。ソファ前のセンターテーブルを細かい机やオットマンと組み合わせるフレックスフォルムスタイルの魅力や、僕らがとても好きなラウンジチェアのGUSCIOALTO(グッショアルト)をお勧めさせて頂きました。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

本来であれば、次はフレックスフォルムのすぐ後ろにあるモルテーニに伺うのですが、当日は改装中だったので、歩いてミノッティ青山店に移動致しました。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

ミノッティは以前からTさまご夫妻も見てみたかったとのこと、営業担当の鈴森さんにソファ全てを案内して貰いました。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

2階に置かれていた、僕らも大好きなコネリーソファは座り心地もデザインも良く、とても気に入って頂けました。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

ご夫妻の横で、靴を脱いでハシャイでいるようですが、この大きな円形のシェーズロングは奥まで腰掛けるためにはこのように脚が浮いてしまいますよと注意をお伝えしている所でした…。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

大きいソファばかりを見ていると、自宅サイズとの比較が難しいとのこと、ミノッティ青山店のすぐ隣にある、ミノッティブティック 青山も見学して、サイズ感を確認して頂きました。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

次に見て頂いたのはB&Bイタリアです。今お使いのソファとダイニングテーブルがB&Bイタリアだったので、ソファとダイニング以外をご覧になりたいとのこと、こちらのキャビネットや…、

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

ウォークインクローゼットシステムの、こちらバックステージを営業担当の大山さんに案内して貰いました。クロゼットシステムには興味があると以前からお話しを伺っておりましたが、ここまで完成度が高いクローゼットは想像していなかったと驚かれていました。
最後に伺ったのは、ちょっと離れた新宿アクタスの2階にあるポリフォームのショールームです。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

癖(というかアク?)の少ない、カチッとしたデザインのモンドリアンソファは、ちょうどご自宅で計画しているサイズと似たものがあり、こんなに大きなソファが入る空間になるのは嬉しいとご主人さまが喜んで下さいました。

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

楕円形のダイニングテーブルは、ちょうど2つ展示があったので、まずは木製天板のものを見て頂き…、

ハイブランド家具屋巡り_ミノッティ_B&Bイタリア_フレックスフォルム_ポリフォーム

その後代理的天板のものを見て頂きました。大理石ならではの水染みのことは気になるとのことでしたが、インテリアデザインのことを考えると、やはり大理石の方が気持ちがアガるとのことでした。ポリフォームでは営業担当の三上さんに案内をして貰いました。
この日は、特別に家具を決めるためというより、最新のイタリア高級家具がどこまで進化しているかを見て頂くためのツアーでしたが、なんとなくTさまご夫妻の好みのテイストが見えてきたので、幾つかの家具を平面図に落として比較してみることとなりました。