Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

リマデシオーイタリア製高級建具&家具ショールーム訪問

インテリア

これまでにも幾度か採用したことがあるイタリア製高級建具&家具のリマデジオ社の青山ショールームを訪問してきました。

北青山のリマデジオショールームRimadesio(リマデシオ)社は、ミラノ郊外のロンバルディア州ジューサーノ市に本拠を構える、創業1956年の老舗の高級建具&家具ブランドだそうです。
これまで幾つかの会社が代理店として細々と日本に入れてきておりましたが、今回イスティーレ社が本社のディレクションのもと、北青山・外苑前に日本初のショールームをオープンしたとのニュースを聞いて訪問して参りました。

リマデジオのガラス製収納

これまではシャープなアルミフレームとガラス主体の扉&建具のブランドだと思っておりましたが、改めてこちらのショールームを案内してもらって、それ以外の大理石やウッドやレザー、間接照明などを取り入れながら展開する収納家具(チェスト)やスクリーンなども数多くデザインしていることを知りました。

リマデジオのクローゼット家具

壁面にピタッと収まった収納家具扉は、リマデシオの代名詞のようなものですが、手前のガラストップのカウンター家具などもオーダーでカスタマイズしながら作って貰うことができるとのことでした。

リマデジオショールーム

ショールーム2階の壁面に飾られたこちらの飾り棚は、アルミ素材の組み立て式とのことですが、接合部がとても美しくどこに継ぎ目があるのか、パッと見では分からないほど精巧に作られていました。因みに、手前のテーブルやダイニングチェアは代理店のイスティール社が扱っている製品とのことでした。

リマデジオショールーム

正面に見えるガラス間仕切りなどはほぼフレームレスで、ガラスだけの建具のように見えますが、開閉も非常にスムーズで、デザインだけでなく見えない部分の金物まできちんと考えられていることを実感することができました。

リマデジオの組み立て式クローゼット家具

その奥のウォークイン・クローゼット用の収納システムは、過度に華美に走らずにコストパーフォーマンスも良さそうでした。ただ、これだけの細いフレームで、どこまでの耐荷重と耐久性があるのかは、少々不安になりましたので、次回訪問する際には確認してみたいと思っています。

リマデジオの新規ショールーム見学

システム的に展開する壁面収納も種類が豊富に揃っているとのことでした。

リマデジオのTVボード

こちらはTVボード家具です。これらのシステム収納はどれも繊細なディテールのきれいな収まりでしたが、正直アルフレックス社のモルテーニやカッシーナがいれているレーマ等のブランドの製品との差別化がどこで測られることになるのかは、もう少し研究の余地がありそうです。

リマデジオのカラーパレット

一番の特徴は、もしかしたらこのカラーパレットの色味かもしれないと思っております。上記の2社も豊富なカラーパレットを持っておりますが、どこも微妙に色味が変っている中で、僕らのデザインセンスに一番色味があっているのがこちらのような気がしております。

リマデジオの神宮前ショールーム

勿論、アルミフレームとガラスの建具は、カスタマイズが可能で他の会社では簡単には追従できない技術を持っているので、こちらは今後とも使わせてもらいたいと考えております。

仕上げ材の打ち合わせ@元麻布ヒルズA邸

元麻布ヒルズA邸

デザインアドバイスコースでの打ち合わせが続いている元麻布ヒルズA邸プロジェクトで、2回連続での仕上げ材のお打合せを致しました。

僕らがこれまでデザインしてきたリノベーション事例のうち、幾つか気に入ったインテリアデザインで使ってきた素材を一通り打ち合わせテーブル上に並べさせていただきました。早い段階で、お客さまが気に入って採用が決まっていたモハベ色(ノルドシリーズ・ADワールド)のフローリングとのマッチングで、似合いそうなカラーガラスやタイル、大理石やクオーツストーン、ビニールクロス等を並べてみました。

お客さまはインテリアにこだわりがあって、これまでも幾度かの家づくりを経験していらっしゃるので、それぞれのサンプルを合わせながら、色味の相性や素材の高級感、全体の仕上がり感などについてお打合せをさせて頂きました。

こちらは暫定的な決定ではありますが、リビングのTVを含んだ飾り棚の素材イメージです。ウォールナット突板のフレームと、鏡面塗装の扉材、テレビの背面にはカラーガラスを使うことを想定しています。

こちらは玄関ホールの靴収納と廊下の素材候補です。これまでは床と壁仕上げをタイルで考えていましたが、アドヴァンや平田タイルなどの輸入タイルを見て頂いてきたのですが、これはというものが見つからなかったので、アドヴァンの天然大理石のオデッサベージュをお見せしたところ、これは良さそうだとのことになって、急遽在庫を確認することとなりました。
このようにして一通りの部屋の仕上げ材は決まったのですが、やはり現地で最終確認したいとのことで、別の日程で現地確認することになりました。

改めて現地にリフォーム工事の見積りをお願いしているM社の方にも集まって貰って、仕上げ材打ち合わせを致しました。

既存扉と枠はダイノックシートを貼ることになっているので、床フローリング材との色味、現地の自然光の入り具合などから、どれにすべきかを悩んで下さっています。

壁と天井のクロスを張り分けることも、現地で確認して頂きました。事例写真や現地でのこういった打ち合わせで、徐々にお客さまとイメージが共有できることがやはり重要なプロセスだと感じております。

既存の窓枠のオーク材が気にっていらっしゃらないとのことで、窓サッシに合わせたダイノックシートをこちらも張ることとなっています。小さなサンプルしかなかったので、とりあえず色がマッチしそうなものを並べてみましたが、これではやはり決めかねるとのことでしたので、大判のシートサンプルで改めて見比べることになりました。

大きな主寝室の一部を区切って、ウォークイン・クローゼットを作ることについては、実際にできるクローゼットのサイズと、寝室の大きさを比べてみたいので、床に印をつけて欲しいとのリクエストがお客さまからありました。マスキングテープがなかったので、上の写真のように、暫定的にテープメジャーで区切りを記してみました。

M社の担当者のKさんが奥さまとキッチンについての最終的な変更内容を確認してくれています。
本日の打ち合わせの内容で、まだ決まっていない色味はありますが、素材等は一通り決まったので、改めて見積りを作って貰ったうえで、また最終的な仕上げ材の確認打ち合わせをすることになりました。

解体状況とキッチンとの取り合い確認@二番町I邸

二番町I邸

工事進行中の二番町I邸の現場に、担当スタッフの神崎さんと一緒に行って参りました。

キッチンの位置を大きく変更するリビングダイニングは、ちょうど半分の面積分が床下地から天井下地まで剥がされて、スケルトン状態になっていました。

施主支給工事として、リフォーム工事とは別途発注での工事となるキッチンは、取り合いに複雑な箇所が幾つかあるので、僕らの解体現調に合わせて、オーダーキッチンのエクレアの担当・塩田さんにも現地に来てもらいました。

窓際にガスコンロを持ってくるという、ちょっと変則的なレイアウトとなるので、インナーサッシを取り付けて、清掃をしやすいようにしたいと考えています。

インナーサッシの奥には、絶対に油煙を行かせたくないので、その取り合いについて、リフォームキューの営業・設計担当の森井さんと現場監督の神成さんとも相談しながら、ディテールを考えてゆきました。

かつてキッチンがあったエリアの床と天井を解体した様子です。隠蔽部の設備についても竣工時の図面通りの施工となっていたので、予定通りにキッチンを移設することができることが判りました。

キッチン背面収納とキッチンの奥行きが違っているので、子ども部屋との間仕切壁を一部欠き込んで、冷蔵庫を置くまで押し込めるようなニッチを考えていたので、その取り合いを現場の壁にスケッチを描いて説明したものです。

浴室はオーダーユニットに交換、洗面カウンターは既存再利用ですが、洗面の背部にある洗濯機収納は作り替えとなっています。きれいに造作収納を撤去することができたので、床下地は設備位置の移設で作り直しですが、壁下地を再利用することができそうでした。

うちの担当スタッフの神崎さんは、カガミ建築計画の入って、ちょうど丸一年ですが、頑張ってディテール図面を描き起こして、百戦錬磨の森井さんや塩田さんと丁々発止の打ち合わせを進めてくれて、頼もしい限りです!