Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

目黒S邸 急ピッチで現場進行中

目黒S邸

来月頭に完成予定のマンションリフォーム、目黒S邸は急ピッチで工事が進んでいます。本日も暑い現場に7人の職人さんに現場監督の太田さんの計8人の人が来ていました。

大工さん、ダクト接続の設備屋さん2人、建具屋さん、電気屋さん、洗濯機の設置搬入の業者さん2人です。

隣接する建物が正面に見える東側ガラス面には、目隠しの壁が立ちました。完全にふさいでしまうのはもったいないので、ダイニングには横長の窓を、キッチンには縦長の窓を開けています。

玄関前の廊下には不思議な形の木製下地が取りつきました。これはデザインのポイントとなる斜め天井の下地です。僕らもどのような仕上がりになるか楽しみにしている部分です。

現場監理と同時に、インテリアの色選定も進んでいます。工事をお願いしているオリエンタル産業が扱っているオーストラリアの塗装、ポーターズ・ペイントを使う予定で、ナラのフローリング、チークの天井板、ナチュラルな風合いが好きで愛用しているノイエローブの壁紙と並べて、色を選択中です。

ウェブマガジン「家の時間」-9 古民家再生リフォーム

日本家屋リフォーム

毎月記事を寄稿しているウェブマガジン「家の時間」に、古民家再生リフォームを掲載して貰っています。

ウェブマガジン 家の時間-建築家リフォーム

築60年以上(推定)の風格ある日本家屋を耐震補強と断熱改修しながら、ご夫婦二人が暮らす快適な住宅にリフォームした中野K邸を紹介しています。

古民家リフォーム ビフォーアフター

詳しくはウェブマガジンの記事に譲りますが、何度もの指針のない(?)ミニリフォームでお父様の書斎兼納戸のように使われていた空間が、写真の日本旅館のような住宅に生まれ変わりました。

古民家の床組

因みに古民家とは、昭和20年以前に建てられた、建築金物を使わず、全てが無垢の材料で作られている住宅を指すそうですが、この床下の木軸の組み方を見ても、骨太な無垢の木材を大胆に使った、由緒ある建物だったことが一目瞭然です。

古民家の柱継ぎ

しかし、どんなに立派な材料を使った古民家でも、外側から板金で囲われ、床下に空気が流れない状況になってしまうと、腐朽菌やシロアリの格好の標的になってしまうようです。こちらのお宅でも、床と壁が歪んでいたので調べたところ、柱の下部が完全に腐っており、床梁が浮いてしまっている状態でした。写真のように、腐った部分は撤去し、新しい柱と差し替え、床梁の下にも補強用の木材を差し込みました。本当は金属の補強金具もつけたくなかったのですが、費用と効率を考えて現実的な選択をいたしました。

最終的な仕上がりの様子です。キッチンや水回りは最新のものを使いましたが、古い建具や天井材は清掃して残しているので、雰囲気のある風格を上手く活かしたリノベーションとなりました。

目黒S邸 キッチンと浴室設置

目黒S邸

ビンテージマンションリフォーム工事中の目黒S邸に、キッチンと浴室が設置されたと連絡があったので、チェックに伺って参りました。

ビンテージマンションリフォーム 工事中

右手前がキッチンで、その左隣に木製下地の中に灰色の箱が見えているのが浴室です。キッチン部分は、排気ダクトのルート確保のために、天井を一段落としています。また、対面キッチンを使っているので、右上部に換気扇の箱の裏側が見えています。これをガラスとステンレスを使って、デザイン的に違和感がないように納めてゆく予定です。

リフォーム工事 キッチンとユニットバス

全体に歪んだ躯体の中で、浴室の壁とキッチンのカウンター面、そしてクローゼット類全てが一直線に揃うという難しい納まりをオリエンタル産業の太田さんと今野さん、そして現場の大工さんたちが上手く纏めてくれていました。

天井も歪んだ部分には下地を設け、フラットな仕上げへと調整しています。この薄い下地の中に、LED(発光ダイオード)の薄型照明と、吊り引戸のレールを埋め込む計画です。

最後の写真は細かい打合せのチェックの様子です。左からスタッフの渡辺、大工さん、今野さんと太田さんです。