Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

沼津倶楽部 正月旅行-2

見学記

このお正月に伊豆半島を巡って見学してきた建物の紹介の第二弾です。大好きな建築家渡辺明さんが設計した建物が沼津にあると知って訪問したのが、この沼津倶楽部です。実は一昨年の年末にも突然訪問してみたのですが、古い日本家屋を改装したイタリアレストランも、新築の本館にも入ることが出来ず、門前払いされてしまいました。今年はそのリベンジだったので、早くからイタリアンを予約しておきました。

沼津倶楽部

ミツワ石鹸の創業者が建てた由緒ある家屋を、渡辺明さんが時間を掛けて、最上級の材料を使って修復しています。玄関や厨房部分、さらに二つの棟を繋げる廊下部分は新築ですが、他は古い部屋を上手にリフォームしてありました。食事は地元で採れる野菜や魚を使った、とてもシンプルながら味わいのある料理でした。

ランチを食べ終わったのが随分遅くなり、他のお客さんもいらっしゃらなかったので、スタッフの方に、建物のほかの部分も見学させて貰いました。元々100人の客が同時にお茶を楽しめるよう作られた建物で、全ての部屋がお茶室になる構成だったそうです。奥の奥には格式高い洋間が隠されていたり、段々と天井が低くなりながら小さなお茶室へと続く空間など、日本家屋のファンであれば、垂涎の建物でした。広い敷地の向かいには、新しい建物もあり、こちらも興味がありましたが、まだ一般には見せられないとのことで、来年の宿題になりました。

アルカナイズ 正月旅行-1

見学記

お正月に伊豆半島を周って、幾つかの印象的な建物を見学して参りました。その紹介の第一弾です。年末から年始に掛けて泊まってきたのが、伊豆湯ヶ島(修善寺の近く)にある、オーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)のアルカナイズです。素敵なフランス料理のレストランに、これまた素敵な宿泊施設が付帯していました。

アルカナイズ

大阪の設計事務所グラフが設計したそうですが、渓谷を見下ろす素晴らしい敷地を上手に活かした、建物構成には大いに感心しました。各部屋すべてが渓谷に面し、谷の反対側には誰も行けないので、カーテンを全開にしてもプライバシーが保て、さらに、屋外に面したプライベートの露天風呂が設置されているので、バスローブ一枚でほとんど裸の状態で一日が過ごせます。

オーベルジュだけあって、レストランがまた白眉でした。写真のような15席も連なる長いカウンターで、白衣を着たコックさんたちが、一心不乱に料理を作ってくれました。地元の野菜を生かした料理や、世界各地の選りすぐりの食材を華麗に満載した料理は、食べるだけでなく、見ていてもめまいがするようでした。スタッフの方々の動きもスムーズで、行き届いたサービスがとても気持ちよいオーベルジュでした。日本には珍しいリゾートスタイルのオーベルジュ、部屋の作り方や細かい水周りの工夫、建築的にも大いに参考になる、素晴らしい体験でした。

白金台のマンションリフォームの引渡し

白金台C邸

工事開始からほぼ二ヶ月経った白金台のマンションリフォームC邸の工事が終わり、竣工引渡しを行って参りました。初めてリフォームのご相談を頂いたのが9月中旬で、11月に購入予定のマンションのリフォームをお願いしたいとのお話からスタートして、あっという間の3ヶ月でした。その間にお施主様はマンションの購入、リフォームの設計・施工業者の決定、お嬢様の誕生(!)、現在お住まいのマンションの売却と、まさに激動の三ヶ月だったハズです。

マンションリフォームの竣工引渡し

お嬢様の誕生前後も打ち合わせに参加してくださり、産後直ぐから現場への差し入れも開始してくださった奥様、北海道への出張からの帰りのまま、夜遅くに事務所に立ち寄って打ち合わせさせて頂いたご主人さま、お忙しい中、本当にお疲れだったのではないでしょうか。

そんな超忙しい中での設計・工事でしたが、大きな問題もなく順調に進み、本日の快晴の中、ポカポカと陽が当たる素晴らしい眺めのリビングで、無事引渡しを終えることが出来ました。明日が引越しというタイトなスケジュールのため、検査は僕ら設計が代行し、チェックした箇所を一緒に確認していただく方法をとり、検査も終えることができました。ダイニングのチーク張りの壁や、既存の台所を上手く再活用したキッチン、壁の出っ張り引っ込みを利用した玄関の間接照明、そして大量の本棚を設置した寝室と全ての面で大満足と、お二人で喜んで下さいました。

難しい条件の中、献身的に頑張ってくれた、工務店の田原さんと片岡さん、そして職方の方々、どうもありがとうございました。そして、何よりいつでも僕ら設計を信じて、このお仕事を任せてくださったC様ご夫妻、本当にどうもありがとうございました!