Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

英語雑誌「Metropolis」に掲載されています

ニュース

日本における英語雑誌のナンバーワンである(と広告されている)「METROPOLIS(メトロポリス)」の今週(10月3日)号に、私、Kenji KAGAMI(各務謙司)が見開き一面で紹介されています。記事は経歴の紹介、インタビュー形式の記事といくつかの写真から構成されています。帰国子女(中学生でカナダ)で、米国の大学院(ハーバード大学)への留学、そしてニューヨークの高級住宅専門の設計事務所Cicognanai Kalla Architectsでの勤務経験まで、丁寧に取り上げて貰っています。

インタービューの内容は

  • 建築のどんなところに興味があるのか?
  • 最近のリノベーション事例について
  • どのようなスケジュールでリフォーム設計をしているのか
  • その際の設計料について

など等、色々と細かい部分にまで英語で答えています。

このように大きく取り上げて貰った理由は、日本には英語が喋れる建築家の数が、少ないからだろうと思っています。実際には、英語圏に留学した学生や、海外で仕事をした経験のある建築家は、それなりにいると思うのですが、皆大きな事務所やゼネコンに勤務している人が多いのではないでしょうか。僕らの事務所カガミ・デザインリフォームのような形でマンションリフォーム・リノベーションや住宅、別荘リフォームに特化し、かつ英語がある程度話せる設計事務所・建築家があまり見当たらないことから、このような形で取り上げて貰ったことに繋がっていると思っています。

最近の仕事では、英語で作業を進めるタイプの仕事も増えており、おそらく四分の一程度は、そのようなスタイルになってきています。取り上げられている建築の写真は、「箱根C別荘」と「麻布MT邸」です。

半地下の二重壁

新築住宅

大田区久が原の三世帯住宅の現場も随分と進み、半地下部分の二重壁の下地も出来上がりつつあります。半地下部分にある居室は、三世帯住宅のうち叔母様のリビングと寝室、そしてウォークイン・クローゼット(WIC)に当たります。これらの部分の部屋の外壁側(コンクリートが地面と直接接している側)は全て二重壁となっています。

地下二重壁

つまりコンクリートの構造体の内側に、10センチほどの隙間を持って、もう一枚木造の壁が立っているシステムとしています。これは、半地下の部分からの地下水の漏水を考えてのことです。現在のコンクリートの打設技術は相当なレベルまで上がっているので、地下水が滲み出してくる可能性はあまりないのですが、それでも、もし地下水が染み出してきたら、そんなイザという時のために、この二重壁を作っているのです。

イザ染み出してきた水は、まず木造の壁の手前の隙間に流れこみます。この隙間部分は、きちんと防水されているので、溝を伝わって、二重床のピットに水が流れ出し、居室部分には水も、湿気も回らないような仕組みとなっています。上の写真は、リビングから、左手奥に寝室、右手奥にWICを見ている状態です。コンクリート壁に淡い緑色に見えているものは、断熱材のウレタンフォームの吹付けです。既に天井には天井カセット式(天カセ式)の空調機が取り付けられ、コンセントやスイッチの配線や、水周りの配管も設置されています。

地下二重壁詳細

こちらの写真は、狭い二重壁の隙間にカメラを突っ込んで撮影したものです。右側にが外壁側のコンクリートに断熱材を吹き付けたもので、右側に見えるのが木製の壁の下地です。間の隙間の下部が濃い灰色に見えますが、これが防水した溝の空間です。ちょっと見にくいですが、中央辺りに黒く見えるのが、地下ピットに通じる排水の穴です。

薪ストーブのある別荘生活 軽井沢中古別荘リフォーム-22

軽井沢Y邸

薪ストーブのあるライフスタイルを紹介する、専門雑誌「薪ストーブライフ」(沐日社)にリフォーム設計のお手伝いをした、軽井沢Y別荘の記事が掲載されました。

薪ストーブライフ

2003年の夏、Y夫妻がご家族で出掛けたデンマーク旅行、「サマーハウス」と呼ばれる貸し別荘で出会ったのが、薪ストーブのある生活スタイルだったそうです。軽井沢の中古別荘購入とリフォームの計画、お二人がこだわった薪ストーブがいかに別荘の生活を豊かにしてくれるかを、Yさまの奥様が書いた文章で紹介されています。

薪ストーブが単なる暖房の道具・機械ではなく、家族が集まる場所であり、ゆっくり火を通す料理の熱源であり、そして何より、別荘ライフを楽しくする装置であることを、女性らしい視点で書いてくださっています。文章では、建築家(僕、各務のことです)から「子供には危険だし、夏は使わないので邪魔、さらに薪の調達が大変」と反対されたように書いてありますが、実際は予算との問題で、床暖房と薪ストーブのどちらを優先するかという話だったと覚えているのですが…。

この薪ストーブライフという雑誌は、今号でようやく4巻という、まだ新しい雑誌です。薪ストーブ本体と、それの周辺に派生するライフスタイルを、色々な切り口で紹介してくれる雑誌で、薪ストーブのカタログとしても使えますが、それ以上に、薪の入手方法から、ストーブを使った料理のレシピ、
そして実際の別荘や住宅でどのように使われているかまでを紹介してくれて、見ているだけで、薪ストーブが欲しくなるような読み応えのある雑誌です。