Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

新規プロジェクト・六本木Y邸がスタートします

六本木Y邸

昨年からご相談が始まっていた六本木のマンションリフォームプロジェクトY邸が、正式にスタートしました。六本木の高層築浅マンションを以前よりお持ちのYさまですが、新築以来ずっと賃貸中だったものが戻ってくることなり、ご自宅用に改装なさりたいとのご相談でした。
リフォームのご希望内容としては、
・白ベージュを基調として、生活感をなくした美術館・ホテルのような空間にしたい。
・角部屋の採光を活かして、玄関・リビング・キッチン等が明るい空間となるような間取りにしたい。
・現在の住まいに比べて収納が少なくなるため、収納や本棚を確保したい。
・夫婦2人と犬だけの住まいなので、カウンタ付きキッチンがあれば、ダイニングは不要。
とのことでした。

こちらが初めての現地調査時に伺った際のLDKの写真です。90平米弱のマンションですが、廊下ばかりに面積が取られているので、それをうまく解消すれば、上記のリフォームのご希望は何とかかなえられるのではと考えて、まずは幾つかのリフォーム案をご提示することになりました。

第1回目の打ち合わせでA案とB案とC案をご提案し、その場でプラン変更したものがD案です。次の打合せ時にご希望内容をミックスしたのがE案で、コストのことも考えて最終的に作ったものがF案となります。

F案を拡大したものがこちらです。
・玄関ホールは広くゆったりとした空間として、正面にはご主人の在宅時のワークスペースを設ける。
・廊下は基本的になくして、玄関ホールからLDKに入ると、そのままリビング空間=展示空間となる。
・ダイニングテーブルは無くして、イートインキッチンとする。
・浴室は既存再利用して、水回りはコンパクトに纏める。
・寝室、WICともほぼ正方形として、造作の本棚やクローゼットを設ける。
といった方針が決まってきました。

リビングのソファはテレビを見たり、居間でリラックスしたい時にご主人が座るものという位置づけですが、空間の中央に置いて、四方八方が眺められるものが良さそうだとのことで、候補となるソファをこちらで選んでみました。

Yさまご夫妻が良さそうだと思ってくださったミノッティのグランヴィルとバクスターのパナマ・ボールドのサイズ違いをリビングにレイアウトしてみたのがこちらです。

これまでの経験から大よその概算金額をご提示したところ、そのくらいで収まれば良いとのことで、まだ設計契約はしておりませんが、現地調査も進めさせて頂きました。

この角部屋ならではの窓とアートをどう共存させるかや、

広さに対して大きな面積を費やしてしまっている廊下をどのように処理するかを現地にてご説明させて頂きました。

こちらは寝室部分です。クローゼットを作り直して、壁には造り付けの本棚を作る予定です。

天井についていた点検口も空けて、天井裏も一通り見させてもらいました。高層マンションならではのスプリンクラーの配管状況を確認することができました。

現地調査で分かった事柄を、担当スタッフの前田君が纏めてくれたシートがこちらです。

Yさまご夫妻が前田君持参のラップトップパソコンの近くに寄っているのは…、

スタッフの神崎さんが3Dの練習用に立ち上げてくれた、六本木Y邸の3Dスケッチアップを回転させながら見て頂いたからです。

平面だけで見ていたものが立体的に立ち上がって、とても分かりやすいと喜んで頂けました!

ハイブランド家具ショールーム巡り・乃木坂U邸

乃木坂U邸

クラッシィでエレガントなインテリアテイストをお好みの乃木坂Uさまご夫妻と、イタリアハイブランドの家具ショールーム(以下SR)巡りを致しました。

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

最初に伺ったのは、青山のフレックスフォルムです。ファブリックやレザー、木や編み込みレザー等の素材をふんだんに使ったシックな家具のイメージはUさまご夫妻に気に入って頂けました。

具体的にはこちらのラウンジチェア、グッショアルトはとても気に入って頂けましたが、レザー張りとなると単体で80万円超えとなるので、まずは参考にということになりました。

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

次に伺ったのは、すぐ裏手にあるモルテーニSRです。僕らが愛用しているダイニングチェアのアウトラインや…、

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

回転式のラウンジチェアのケンジントンのロータイプは、とても気に入って頂けました。

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

上階の予約していないと入れて貰えないモルテーニラウンジに展示してあったこちらのグレゴールは特に気に入って下さり、

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

営業担当の小林さんが出してくれた1/50スケールの半透明ソファシートを使って、

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

具体的なレイアウトも一緒に考えさせて頂きました。

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

SR二つ目で、結構気に入ったソファが見つかったのは、幸先の良いスタートです!
とはいえ、他の家具SRでもっと気に入るものが見つかるかも知れないので、終わりにせずに先に進むのです。

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

次に伺ったのはインテリアズです。イタリアのボッフィやデパドヴァなどを扱っているSRです。こちらでは、奥さまがABCラウンジチェアをとても気にって、リビングダイニングでなくても、書斎か寝室にでも採用したいとのお話しになりました。

次は、インテリアズのすぐ横のバクスターです。濃密なレザーの雰囲気はとても気に入ってくださいましたが、今回のプロジェクトではちょっと採用が難しそうでした…。

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

本日最後に伺ったのはミノッティ青山SRです。まずは比較的新作のコネリーに座って頂きましたが、サイズオーバーですので…、

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

日本人デザイナー、nendoの佐藤オオキさんがデザインしたトリーがコンパクトで座り心地が良いので、部屋の間取りと合わせながら、サイズを考えてみました。

ハイブランド家具SR巡りw/乃木坂Uさまご夫妻

ミノッティの弊社担当の鈴森さんに見積りまでお願いすることになったので、レザーの仕上げやコーナーのパイピングの色まで暫定的ではありますがご相談させて頂きました。
ほぼ丸一日かけての5つのイタリアハイブランド家具のSRを巡り、どうもお疲れさまでした。初見で気に入った家具を見つけるのは、お客さまの直観力がとても重要になります。ただ、まだインテリアも検討している中での家具選びなので、まずは軽いトレーニングといったイメージで、素材や価格などを見比べて頂く資料作りであることをご説明させて頂きました。

8年ぶりの神戸M邸見学w/関西Iさま

関西I邸

現在設計プロセスが進行中の関西I邸ですが、Iさまご夫妻と神戸のガスショールームに行く用事があったので、神戸M邸のお客さまにお願いしてIさまご夫妻と一緒に内部を見学させて頂きました。

もともと東京にお住まいで、九州のご実家を訪問する旅路の途中で、京都・大阪・神戸に立ち寄ることが多く、その際に気軽に寝泊まりできる別宅として使っていたので、約8年振りに見学させて頂きましたが、とてもきれいな状態でした。

関西I邸のIさまご夫妻は、打ち合わせを始めた頃は、東京にもいらっしゃる予定でしたが、コロナのこと、そして赤ちゃんが生まれたことなどから、僕らがリフォーム&リノベーションのお手伝いをしたお宅実例を見たことが無かったので、ちょうど良いチャンスだとMさまにお願いしてみた所、快諾して頂きこのような機会を作ることができました。

Mさまご一家は一時海外赴任のお話しがあり、日本にいないときに何かあった時のためにとのことで、こちらのお部屋の鍵を預かっておりました。神戸M邸の担当も、そして関西I邸の担当も副所長の竹田さんだったので、本当に素晴らしいタイミングで見学することができました。リビングに敷かれていたこのホットカーペットは当初なかったものですね。

Iさまご夫妻には幼稚園児のお嬢さまもいらっしゃるので、奥さまはこのピンクのお姫様部屋に興味を持っていらっしゃいました。

当時青山にあったヴィベルに全てをお願いしたお姫様部屋です。今はMさまのお嬢さまも中学生になっているので、ちょっと気恥ずかしいかも知れませんね…。

窓からの景色があまり良くない都心のマンションなので、木製ルーバー扉とスクリーンと間接照明を組み合わせた窓際の作りを、Iさまご夫妻お二人ともとても素敵だと誉めてくださいました。

水回りのお風呂とトイレと洗濯機のアイランドを取り巻くように動線を作った、別宅ならではのユニークな間取りですが、竣工当時から約10年経った今でも新鮮に感じます。

ガラスで間仕切りながら、一体に感じられる奥の洗面カウンターと手前のキッチンカウンターもとてもきれいにメンテナンスして下さっていて嬉しくなります。Mさま、今回の見学のことご快諾下さり、どうもありがとうございました。お陰さまでIさまご夫妻も建築家がデザイン設計するマンションリフォームの違いについて色々と感じることができたとのことでした。
以下は、この見学の前に見たガスショールームとミーレのショールームのお話しです。

大阪ガスの神戸ショールームでは、ガスコンロとガス乾燥機の「乾太くん」を見学させて貰いました。ガスコンロは当初ご推薦したもので正式決定しましたが、乾太くんは8キロタイプと5キロタイプがあり、ここまでは大容量の8キロタイプを選んでおりました。ただ、8キロタイプは乾燥機内部の奥にダストフィルターが付いており、ほぼ毎回フィルターを取り外して清掃するとなると、洗濯機上で高い位置にあり、かつIさまの奥さまは身長があまり高くないことを考えると、物理的に無理なのではとの話になりました…。

最終的には、その後の打ち合わせで乾燥機を洗濯機上に積まず、横に並べて高さを低くすることで、やはり当初の8キロタイプに戻すことが決まりました。

こちらはドイツ製のビルトイン型オーブンや食洗器のミーレショールームです。

たくさん種類のあるビルトインオーブン(全て電気式)では、電子レンジと一体型のコンベックタイプか、オーブン単独か、スチームオーブンの違いを説明して貰い、まずは単独タイプのオーブンで見積りを進めることとなりました。

食洗器も進化しており、最新型では洗うたびに洗剤を投入せず、一括し事前に投入しておいた食器用洗剤をプログラムに応じて調整してくるタイプが出ており、その説明を聞かせて頂きました。実は今、コロナと半導体不足で、ドイツ製食洗器はどのブランドの物もほとんど手に入らなくなってきているという問題があるので、すぐには食洗器は入らないかも知れませんが、どのタイプを選ぶかだけは決めておく必要があるのです…。