Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

トイレ壁の大判セラミック・デクトン張り直し@世田谷区Y邸

世田谷区Y邸

2か月前に竣工お引渡しを終えていた世田谷区Y邸リフォームプロジェクトでしたが、こちらのミスでやり直しになってしまったトイレと、外国からのガラス到着を待って吊り込みをするWIC(ウォークインクローゼット)の施工が残っておりました。

こちらが最終的にスペイン製の大判セラミックタイルのデクトンを室内に貼って仕上がった様子のトイレです。ただ、本来はこの写真のように横に柄が入るようにご依頼を受けていたのに、こちらの指示ミスで縦に柄を入れてしまったことで、張り直しすることになったのですが、間違ってしまったことで、国内在庫がなくなってしまい、完成後ひと月半経ってようやく国内に材料が入ってきました。

当初は、小さいサンプルで、このデクトンの柄を確認しておりましたが、間違えて貼った実物をお客さまが見て、なるべく濃い柄が目線の位置に入らないようにレイアウトを考えてほしいとのご依頼が追加でありました。工事完了後、しばらくご不便をお掛けしてしまったこともあるので、施工の担当者の・斉藤さんと一緒に春日部の倉庫にデクトンの現品の検品確認に行くことになりました。

こちらが、その春日部にあるエール物産の倉庫です。こちらで、デクトンを扱っているコセンティーノ社の世古さんにも立ち会ってもらっての検品をいたしました。

今回日本に届いたのが8枚だったので、それらを順に明るい軒先に並べて貰って、柄の様子を確認してゆきました。

こちらが、その時にメモをした内容です。手書きの部分がデクトンの柄で、最終的には7399と7660というシリアル番号の板が良いという判断をさせて頂きました。この内容を撮影した写真と併せてお客さまにお送りして、ご承認を得たうえで施工をお願い致しました。

そして出来上がったのが、こちらのトイレです。お蔭さまで、お客さまから仕上がりの精度、そして柄の選択はとても良かったと褒めて頂くことができました。

こちらは、倉庫で厚さ6ミリのデクトンの大判(1500ミリ×3000ミリ)を吊っていた特殊工具です。この工具が日本に届く前までは、搬出入で何枚も割れてしまっていたそうですが、これが来てからはトラブルがなくなったそうです。

倉庫内の様子は、このような感じです。コセンティーノ社が扱っている大判セラミックのデクトンとクォーツストーンのサイルストーンが沢山並んでいました。

トイレではDanae(ダナエ)という柄を使わせていただきましたが、その他にもこれだけ豊富な色や柄があるのです。

こちらの倉庫にはコセンティーノジャパン以外にも、オーダーユニットバスのアステック社が米国から輸入しているカンブリアというクォーツストーンも多数保管されていました。古川橋のアステック社のショールームでは拝見したことがありましたが、原版を見ると、相当な迫力がありました。
ここまで細かいことに対応してくれたコセンティーノの世古さん、そして粘り強く施工を見てくれた青の斉藤さんに感謝あるのみです。そして何より、ここまで我慢して待ってくださったお客さまのYさま、どうもありがとうございました。