Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

梁貫通スリーブ

新築住宅

本日は近くに用事で寄ったので、鉄筋の配筋の様子を覗いて参りました。ちょうど本日は地中梁を貫通するスリーブの設置と、その周りの補強筋を入れているところでした。
スリーブとは、梁や壁に事前に開けて置く穴の事です。

パイプやダクトが通る箇所は、後でコンクリートに穴を開けるわけには行きませんので、(構造的に弱くなってしまうので)コンクリートを打設する前に、あらかじめパイプの通り道をつくっておく必要があるのです。スリーブの平面的な位置や、勾配を考えての高さを事前に図面でチェックしておき、その通りにスリーブが配置されているかを確認して参りました。

梁貫通スリーブ

スリーブを入れる箇所は、鉄筋も通りませんし、コンクリートも抜けてしまうので、その箇所が構造的弱点にならないように、穴の周囲に補強筋を入れます。二枚目の写真で、中央に二つ見えている筒がスリーブ用のパイプで、その周りに見えている菱形が二つ重なったように見える茶色い輪が、開口補強筋です。正式には、梁・壁貫通孔補強筋と呼ばれています。その他、写真に見える灰色の歯車のようなものは、型枠と鉄筋の位置がくっつかないように離れを確保する為のスペーサーと呼ばれる部品です。
床部分に半割りの灰色のパイプが伏せられているのは、ピットに流れ込んだ水が、水下に流れて、最後に雨水を溜める釜場に流れるように、地中梁の下部に設置した、スリーブの一種です。