学生時代、一緒に建築を勉強した大学の同期四人でミニ同窓会を開きました。
一人は大学卒業後に東京大学の大学院に進み、その後スイス、オーストリアで十数年に渡り建築構法について教鞭を取っていた網野禎昭君です。今年初頭に日本に戻り、法政大学の教授に就任しています。
もう一人は飯塚豊君で、大学卒業後組織設計事務所でバリバリの実務を積んでから、ちょうど6年前に独立して、今では人気の住宅建築家になっています。
最後の一人、尾沢俊一君は大学院まで同時に進み、ゼネコンの設計部に就職し、途中給費留学生としてイタリアで二年間暮らした後、三年前に独立して設計事務所を主宰しています。
それぞれが緩い繋がりで、学生時代から一緒にツルンでいた訳ではありませんが、網野君が帰国したことを祝って、四人で久しぶりに集まりました。それぞれが独自の経歴を積みながら、現在も建築に強い興味を持って、仕事に取り組んでいるところが面白く、最近のアクロバティックで長年維持できるか判らないような住宅建築を批判しながら、お互いがどのように建築に取り組んで行くか、じっくり話すことが出来ました。
木構造のプロフェッショナルとして、研究と教育と実践の三本柱のバランスを取りながら建築と付き合ってゆく網野君、住宅の性能とデザインとコストを満たしながら、インターネットをフルに活用した設計活動を進めてゆく飯塚君、コンクリートから鉄骨・木造、インテリアとあらゆる建築のフィールドにチャレンジしてゆく尾沢君、そしてリフォーム・リノベーションに特化した建築家として、マンションや戸建、別荘の真っ当な増改築に取り組みたいと思っている僕、各務。それぞれが話をすることで、一層自分たちの取り組みへの意識を強くすることが出来ました。
これからもお互いの力を上手く活用しながら、定期的に集まることを約束し、楽しいミニ同窓会から戻ってきました。