6月にオープンしたばかりの話題の虎ノ門ヒルズレジデンスをご購入なさったお客様から、リフォームとインテリアのご相談を頂きました。
少し前のお話になりますが、まずはお引渡し前の竣工検査のお手伝いに伺って参りました。まだ、建物自体が一般公開される前の工事現場でした。
補修工事の後片付けが済んでいない段階でしたが、大手ゼネコンの大林組の設計施工で、全体的には非常に丁寧な作りできれいに作られていました。
リフォームをすることを前提としても、残して再利用する部分も沢山あるので、きちんと第三者の目を持って仕上げをチェックさせて貰いました。結果として、以下の各ポイントを指摘いたしました。
- 靴箱内部の棚板の不具合
- 塗装仕上げの天井の塗装ムラ
- バルコニーのウッドデッキの油シミ
写真は、お施主さまのMさまと森ビルの担当者と大林の担当者が、指摘内容を確認している様子です。
リビングからベランダ越に外部を眺めたアングルの写真です。大きなサッシに大きな折り上げ天井が特徴の空間です。天井の高さも高く、開放感のある部屋ですが、デザイン的に取っ掛かりとなる部分があまりないので、家具のレイアウトは難しそうな間取りでした…。
ダイニングエリアからキッチンとプライベート廊下を見返したアングルの写真です。正面にPP(パブリックとプライベート)を分離するための扉が見えますが、デザイン的には少しハテナな上に、ダイニングの壁に引き戸が出っ張った形で吊られているのことは、お施主さまのMさまもリフォームなさりたいとのことでした。こちらについては壁にポケットを作って埋めるか、撤去するなどの指針を決めたほうが良さそうです。
クオーツストーンの天板に白色カラーガラスと白い塗装仕上げの扉材で作られた既存のスタイリッシュなキッチンです。とてもきれいですが、実際に調理することを考えると、電子レンジや炊飯器がカウンター上に鎮座して、洗物や食器洗剤・スポンジ類がシンク手前に並ぶと、このスタイリッシュさの魅力が半減してしまいそうです。キッチン自体には大きく手を加えず、シンクカウンター手前に手許を隠せる戸壁を作ったり、左側に壁埋め込みで作られている収納を作り変えることで、それらの問題を解消できないか考えてゆくことになりました。
こちらは専有部の玄関です。ウォールナット材をふんだんに使ったシックな作りですが、少し照明が暗いのと、やはりこの扉に重厚感が足りないので、扉自体を交換するかポケットに埋め込むかを検討することになりました。
今回は屋外用家具をご提案するだけでリフォームの予定はありませんが、バルコニーの様子です。完全に屋根がついており、手すりの作り方も室内的な造作となっているので、室内の延長として使えそうなテラスとなっていました。
こちらがバルコニーからの都心の景色です。右手に見える皇居、中央奥には新宿の高層ビル群、左手には六本木・虎ノ門周辺の再開発のビルの数々が見えています。四十数階からの眺めですが、下層部にはオフィスが入っているので、普通のマンションの高さに合わせると50階以上からの眺めに相当するので、都心の高層マンションの上層階でも体験したことのない高さになります。
近隣には森ビル等の再開発の計画が多数ありますが、それらの建物が建った後でも、景観が確保される高さであることを確認したうえで、お施主さまのMさまはこちらをご購入なさったそうです。
今回のリフォームの計画は具体的にどの部分をどうリ変更したいといった一般的なご要望がなく、ダサい(?)部分を見つけてそれらを是正しながら、全体を虎ノ門ヒルズレジデンスにふさわしいカッコ良くてスタイリッシュな空間に変えて貰いたいとの曖昧なご依頼なので、これから拝見したイメージを思い出しながら、リフォーム計画を練ってゆくことになります。また、併せてインテリアの家具やラグ、カーテン等もご提案してゆくこととなります。
リフォーム完成後の様子はこちらをご覧ください。