先日、プロジェクトがスタートした成城Z邸のお施主さまは、ご本人も芸術に造詣が深く、ご両親から譲り受けたアート作品が多く、それらをリノベーションしたマンションに飾りたいとのご希望を当初より相談されておりました。
僕らもこれまでにお手伝いしてきた現代アートコレクターのお宅、白金台K邸などでアートの展示方法を勉強させて頂きましたが、今回は平面作品だけでなく、立体や屏風などもあり、調度品もお皿から花瓶まで、デザインもモダンなものからアール・ヌーボーまで揃っているので簡単ではなさそうです。
見る人が見れば、すぐに作家が判るような著名な作品を数多くお持ちです。それらをどのように飾るかをZさまが懇意になさっている専門家の方々と打ち合わせをすることになりました。
アートの専門家の方に加え、展示方法のプロが工事前の現地に来てくださり、一つずつのアートの飾り方について相談させて頂きました。屏風については、廊下の長さを活かして片側の壁に金物を設置して、そちらに引っ掛けることになりました。
ご両親のお宅にあった二枚のステンドグラスは、少し歪んでしまっていたので、上記のような木製枠で固定したうえで、インテリアに取り込んで飾ることになりました。一つは玄関ホール、もう一つはダイニングのガラス窓の手前に飾ることに決定しました。
屏風やステンドグラス、アールヌーボーのランプなどは、場所を決定して取付方法を決定してゆきました。床置きの彫刻や、壁掛けの二次元作品については、後日入れ替えたりする可能性が高いので、アート展示に適した照明方法やピクチャーレールの考え方などについてお話させて頂きました。お皿や壺などについては、書斎に特設の展示棚を作って飾ることになりそうです。
大物の位置がほぼ決まって、内容の濃い打ち合わせができたことで、お施主さまのZさまもとても喜んでくださいました。