解体工事がほぼ終わり、墨出し作業で重要な壁位置を決めたいとの連絡が現場監督の中川さんからあったので、担当スタッフの岸本さんと一緒に、品川N邸の現場に伺ってきました。
玄関扉を開けて見えたのが、このすっかり壁と床が撤去されたほぼガランドウの空間です。幾つかの柱が残っているのは、天井のボードを支える箇所やPSです。
かつての寝室だった個所からキッチンやトイレなどを透過して、リビング方向を見たアングルの写真です。最上階住戸(ペントハウス)で、3方向に開口があるので、少し窓を開けただけで風が室内を気持ち良く通り抜けていきます。
こちらはリビングダイニングルームです。先回持ち帰ったブラインドの寸法変更が可能なことが判ったので、ベランダに面した掃き出し窓上にあった、カーテンボックスは撤去することができました(緑色の吹き付け断熱が見えている個所です)。右側が天板を取り外した既存収納です。
天板撤去の後は、このようになっています。ここまできれいに撤去できていれば、後から大理石製の天板を壁のボードを大きく痛めずにうまく差し込むことができそうです。
リビングダイニングから寝室側を見返したアングルです。左側に壁下地のLGS(軽量鉄骨下地)が残っているのは、ご主人さまの書斎部屋の壁です。LDや廊下に面した壁仕上げは大理石張りとなり、壁掛けテレビを設置したりするので、LGS下地状態となっています。
床下を縦横無尽に走っているのは、給水管(水色)給湯管(赤色)と電気配線(オレンジ)と床暖房のペアチューブ(緑色)を通す管です。給排水では「さや管」と言い、電気配線では「CD管」と呼ばれるものです。
水色と赤色と緑色の管を辿ってゆくと…、
洗面脱衣の床下に行きます。収納の下へと入ってゆきますが、実はこの収納裏の外壁側(ベランダ側)にガス給湯機があるのです。灰色の太い管が排水管で、銀色の細い管がガス管です。
その横には、かつて浴室があった空間があります。外壁側(写真向かって右側)には吹き付け断熱が施され、内側壁(写真正面)にはLGSの隙間にグラスウールが充填され、きちんと遮音用の仕様となっていることが判ります。
さて、こちらが本日の打ち合わせの本題の墨出し確認です。床スラブのコンクリート面に鉛筆で描かれた線が壁の位置を示しています。
現場監督の中川さんと、弊社の担当スタッフの岸本さんが、どこを基準にして、どこの寸法を詰めるかを打ち合わせをしています。今回は当初から、もし解体後に寸法のずれがあった場合は、主寝室の寸法を切り詰めてゆくことが決まっていたので、比較的スムーズに作業が進みました。
ちょうど電気屋さんがPS壁に元々取り付いていたインターフォンを取り外してくれていました。リフォーム後はキッチン背面カウンター上で、吊戸棚下に着くので、寸法を岸本さんが指定してくれました。
天井裏を走っていたダクトもほぼ図面通りでした。幾つかの天井段差もどこを基準にしてフラットにするかの相談もすることができました。
玄関ホール横のこちらの収納は、箱内部は活かして、扉はダイノックシート張りで再活用することになっているので、取っ手も取り外して完全養生して貰っています。
主寝室は柱横のボードを明けてみたところ、少し壁を付加せば、エアコンの冷媒管とドレン管を壁裏に隠すことができることも分かりました。