千代田区M邸は室内の壁と天井のほぼすべてを漆喰の左官で仕上げる予定です。巾木や出隅コーナーをどう納めるかの、僕ら設計と施工の青の考え方をお客さまに確認して頂くために、サンプルを作って貰いました。
二つのサンプルは、コーナーの曲がり度合い(R(アール))の度合いを比較するもので、5Rと10Rを作って貰いました。
副所長で担当スタッフの前田君が、施工の青と左官の原田左官にサンプル作成を依頼した内容がこちらです。
右側のサンプルが曲がり度合いが大きい10Rのサンプルで、左側がカーブが小さい5Rのサンプルです。今お住いのお宅も漆喰仕上げで統一しているMさまご夫妻は、ちょうどご自宅と同じイメージの5Rが良いとすぐに判断してくださいました。
漆喰のような左官材は、床材と壁の取り合いとなる、巾木でどのように納めるかが重要となってくるので、金物で作った巾木を床から10ミリ(1センチ)浮かべて取付け、そこに漆喰を寄せ付けて貰うサンプルとなっています。
壁の出隅コーナーのカーブに合わせて、カーブしたアルミの巾木見切り材を特別に作って貰いました。こちらを裏から見ると…、
このようになっています。既製品のアルミのアングル材を逆向きに止め付けて、コーナーを丸くカットして貰ったものを巾木として使っています。ただ、この作り方だと、コーナーの下部に掃除機等がぶつかると、コーナーが割けてしまう可能性もあるので、もう少し改善する余地がありそうです。
この日は、出隅のR確認だけでなく、リビングダイニングの窓際に設置する造作家具の納まりもお客さまに確認して頂きました。
こちらがその部分を前田君が描いてくれたスケッチです。二つの窓の下にひと繋がりのカウンター家具を考えていますが、向かって右側にはテレビを設置するので少し低く、左側は高くなるので、その納まりとデザインをチェックして頂きました。
他にも、以前他のプロジェクトで作った木製の塗装パネルの表情が奥さまのイメージに近そうだったので、そちらも見て頂きました。