先回のブログで紹介した下塗りが終わった千代田区M邸の現場で、いよいよ本漆喰塗の作業が始まりました。
手前の部屋はまだ下塗りのファイバーコート塗りで、細かい黒い繊維が混じった状態ですが、奥で左官職人さんが塗り出した部分は、みるみるうちに白くなってゆきます。
さあいよいよ左官職人さんたちの腕を間近で見て、撮影しようと待ち構えていましたが、僕らが来ての定例打合せの時間を静かにするために、皆さん休みに入ってしまいました…。
こちらは部屋の中央に置かれた本漆喰塗りのための道具類一式です。
本漆喰は村樫石灰工業の「村樫のしっくい」に「おーそね粉末角叉(つのまた)」を混ぜたものを使っているそうです。
練った漆喰は乾かないように丁寧にビニールで養生されています。
ビニール袋を開けて覗いてみると、このような固練りの漆喰が保存されていました。
今回は原田左官から5人の職人さんが現場に来てくれていますが、それぞれのコテは作業の度にきれいに洗われて置かれています。それぞれ、ある程度の職歴の方々のようですが、一番年配の方もとても丁寧な口調で、だれがリーダーになるのでもなく、皆で協力しあって作業している姿が印象的でした。
まだ水が引いていない(乾いていない)状態ですが、リビングダイニングの天井と梁型の本漆喰塗が終わっていました。一つの面を2人の職人さんで同時に仕上げる働き方だそうで、面の途中で作業をストップすると色が均一に仕上がらないので、チームワークも相当に重要なのだそうです。
この日は、洗面脱衣の造作家具の搬入組立てや、
来客用トイレの施主支給品のミラーの取付けなども確認させて貰いました。