Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

テーブルのメンテナンスとソファの張り替え相談

南平台N邸

2014年の春にリノベーション工事のお引渡しをした南平台N邸のお客さまから、リーヴァ1920のダイニングテーブルに輪染みが付いてしまったことと、ミノッティのソファの張地が汚れてきたことによる張り替えのことでご相談を頂きました。
2015年の春にお引渡し後1年点検で伺って以来、3年ぶりに弊社の担当スタッフだった竹田さんと一緒にご自宅にお邪魔して参りました。

南平台N邸にメンテナンス訪問

新しいアートや置物などが置かれて、以前にも増してNさまらしさで満たされた空間でしたが、本当にきれいに暮らしてくださっていることとても嬉しく感じました。

コップの補修後に輪染みが付いてしまった無垢材ダイニングテーブル

ご相談の一つが、この写真に写っているテーブルの輪染みのことでした。いつもコースターを敷いて飲み物を置いていたそうですが、一度間違えて氷水のコップを置きっ放しにしてしまったところ、このようなシミができてしまったそうです。3年前の一年点検の際に、このリーヴァのヴェンゲ無垢材のテーブルを入れて貰ったアルフレックス社の当時の担当の中山さんにメンテナンスをして貰った際の道具を使って、ご自身でも手入れをしてみたそうですが、却って目立つようになってしまったとのことでした。

リーヴァ・ダイニングテーブルのメンテナンス@南平台N邸

今回は事前に上記の写真を送って貰って中山さんに相談したところ、1.5万円程度の費用がかかってしまうが、十分補修可能だと思うとの返答を貰っていたので、Nさまにもご同意を頂いた上で中山さんにも同行してもらいました。職人さんを連れてきて作業すると思っていましたが、状況を見た中山さんがおもむろにテーブルを磨きだしたのには、驚きました!なんでも以前はメンテナンス部隊で働いたこともあるとのことで、補修の腕にも自信があるとのことでした。

リーヴァのテーブルの補修用木質由来の天然色素

まず金属繊維を織り込んだ特殊な布で、テーブル面全面を丁寧に削ってゆきます。削る際は木目に沿って削ることが重要だそうです。その後、リーヴァ社が出しているこの着色剤を、シミができて色素が落ちてしまった周辺に薄く塗ってゆきます。この着色剤は、木材由来の染料を抽出した天然由来のものだそうです。

リーヴァ1920のダイニングテーブルのメンテナンス@南平台N邸

そこからはオイルを布に染み込ませて丁寧に塗布してゆきます。Nさまも見てくださっている中で、シミがきれいに消えてゆきました。

リーヴァ・ダイニングテーブルのメンテナンス用オイル

このオイルもやはりリーヴァ社独自のものだそうです。

南平台N邸にメンテナンス訪問

オイルを塗っている間に、ミノッティのソファの張地の候補を準備してゆきました。

補修後に輪染みが消えた無垢材ダイニングテーブル

オイル塗布後に乾拭き(カラブキ)をした後の様子です。当初の輪染みがあった個所もすっかり分からなかくなっており、Nさまもとても満足してくださいました。

染みとその清掃跡が残ってしまったミノッティのソファ

ソファもいつも座っている場所にシミが付いてしまったそうで、ご自身でネットなどを見てシミ取りを試みてくださったそうですが、却って染みの周りが目立ってしまうようになってしまったとのことでした。こちらも事前にこの写真をミノッティの担当の早坂さんに見せましたが、汚れの原因とその後のNさまの対処方法を伝えたところ、ここまで来てしまうと、残念ながら汚れを落とす方法はないとの返事でした。

ミノッティのソファ張地候補

当時と同じファブリックの張地があれば、汚れた部分の張地だけを交換するという考えもあったのですが、当時の布地が無くなってしまっているとのことで、似たような素材感のファブリック帳を事前にミノッティから幾冊か借りて持って伺いました。

ミノッティのソファ張地候補打ち合わせ中

ある程度良さそうな生地の選定はすぐに出来ました。僕らが改めてチェックをしても、他の箇所はそれほど汚れていなかったことから、シェーズロング部分(背もたれに対して座面が長く、脚や体全体も休ませることができる部分)だけを張地を変えてツートンカラーにするか、あるいは思い切って全面的に張り替えるかを、事前にミノッティから取り寄せていた見積りと見比べながらNさまと相談させて頂いた結果、少し今の張地に飽きてきていたこともあって、もう少し暗めのトーンのファブリックで全面張り替えることに決まりました。

南平台N邸の寝室のテレビ高さ

その他、幾つかの細かい補修項目がありました。こちらは主寝室ですが、当初はベッドに寝そべっていても、手前のラウンジチェアに座っていても、どちらでも見やすい高さに壁掛けテレビを設置しましたが、ベッドからしかテレビを見ないとのことで、もう少し高さを上げて欲しいとのご依頼がありました。

大きな浴室のコーナーに設けたドライサウナ

こちらは元からあった大きな浴室の奥に作ったドライサウナコーナーです。こちらも愛用して下さっているとのことでしたが、下部に設けたグリルから錆汁が出始めたとのことでした。

サウナ下の鉄ルーバー状カバーの錆

屈んでグリル部分を見たところ、焼付塗装で作ってたグリルに錆が発生していることが確認できたので、こちらも工事をお願いしたリフォームキューに取り外して塗装し直してもらう見積りを取ることに致しました。