家具が揃って、暮らすことができるように虎ノ門ヒルズレジデンスのM邸の壁にアートを掛ける相談に伺って参りました。
実は、以前からどのようなアートを掛けるべきかの相談がありましたので、当日はこちらでアートギャラリークローゼットの新井さんにご協力お願いして、選んでおいたアート幾点かを現地に持ってきてもらいました。
お施主さまにもウェブサイトに乗っているアーティスト別の作品リストを見て頂いたうえで、こちらである程度サイズや色味を考慮しながら、ギャラリーで選定させて貰いました。
家具は座り心地や肌さわり、高さ関係などで実地で見ておく必要があるのと同じように、アートもサイズやマチエール(素材感)、色味やお互いのマッチングなどが写真では判らないものなので、まずは現実のものを拝見させて頂くようにしています。
アートの良い点は家具とは違って、重量も軽く、持ち運びが簡単なので、ちょっと気になるアート作品も含めて15点ほどを現地に運ばせてもらいました。
今回はアートを掛ける壁をある程度想定していたので、天井と壁の境目にピクチャーレールを入れておいたので、まずはこの写真のように手持ちでアートの位置を確認しながら、良さそうなものについては、持参した脚立を使って壁に掛けて確認してゆきました。
この日一日でインテリアアートを決定することができるとは思っていませんでしたが、ダイニングテーブルの前に二枚並べた松丸真江さんの作品は、お施主さまもとても気に入ってくださり、ほぼ決定となりました。
右のコンソールの上に掛けるアートと、廊下突き当りのアートがどうもしっくりこないので、こちらについては次回までの宿題となりました。
翌週に改めてサイズや色合いなどを見ながら、ギャラリーに伺って、ホームページには掲載されていない作家さんのリトグラフなどを中心に選定させて貰っている様子です。
この場所のアートは和風/中国風なコンソールがあって、さらには外には四十数階からの抜群の景色が見えるという複雑な条件なので、中々ぴったりするものが見つかりません…。
最終的には悩みながらもこちらの松橋孝さんのアートに決定いたしました。和とも感じられ、銀の下地の上に白い雲が浮かんでいるようにも見え、それが高層階からの眺めにもマッチしているように思えました。
幾つか小さいアート作品も用意してもらっていましたが、この廊下が少し寂しいので、入江清美さんの白い作品を飾ることも決定しました。
もう一つの懸案事項であった、廊下突き当りのアートは、お施主さまがお手持ちだったジム・ダインのリトグラフがぴったりだったので、こちらに決定としました。
かつて、その廊下の突き当たりに飾っていた白黒写真は、テレビ前の空間が寂しいのでこちらに掛けてみたところ、しっくりしました。床に置いてある丸くシルバーなボール状のオブジェクトは、アーテリアーズのインテリア小物をお施主さまが購入してくださったものです。
また、今後アートは変えてゆく可能性もあるが、まずしばらくはこの状態で良さそうだとのご意見でしたので、アートの費用も精算させていただくこととなりました。ここまで辛抱強くお付き合いしてくださったMさま、そして沢山のアートを持ち込んでご協力くださったギャラリークローゼットの新井さんと萩野さん、どうもお疲れさまでした。お陰さまで、アートが揃ったことでこちらのお部屋のインテリア性も格段にグレードアップした気がいたします!