現場調査から事務所に戻って、直ぐに図面化の作業が始まります。築44年の中古別荘ですから当然建築当初の図面はなく、不動産屋が(恐らく30分程でザッと)作った不明確な間取り図しかなかったので、正確な図面が別荘リフォームには必要なのです。大工さんと一緒に解体しながら、普段は隠れてしまっている天井裏や、床下、壁の裏まで今回はチェックしているので、平面図だけでなく、矩形図(かなばかりず)まで起す事ができました。
実際に目で見て理解したつもりでも、机の上(コンピュータの画面上?)で図面化してみると、以外と複雑な事実が判るものなのです。カラーで記された図面は屋根裏の構造まで書きこんだメモ的な図面です。梁だけでなく、母屋と垂木、胴差しや束の位置まで正確にメモしています。
構造をいじらない模様替えリフォームであれば、ここまで丁寧に調べる必要もないのですが、
今回は大胆に柱を撤去し、壁を動かす本格的別荘リフォームなので、通常以上に時間を掛けて調べています。軽井沢Y山荘のお施主様は、建築コンサルタント的なお仕事をなさっている方なので、これまでも色々なリフォームの図面を見た事があるそうですが、僕らが作ったこの矩形図(2枚目の図面)には、「ここまで丁寧に調べたの?」と大層驚かれました。
実測した寸法はとても重要なデータですが、これを整理し、図面化する事で初めて、今後のリフォーム計画に役立つ生きたデータとなってくるのです。