ダイニング・キッチンとリビングの間の壁を撤去し、梁を支えていた柱を取り外しました。その代りに、構造的な検証をして、既存の梁の両側からサンドイッチ状の鉄骨梁で補強しています。
因みに上の写真が補強工事中で、灰色の鉄骨梁が床に転がっており、柱もまだ残っている状態です。下の写真が補強工事後の様子です。
本来、このような住宅の基本構造をいじる事は、あまり好きではないのですが、今回は以下の3つの理由から構造の変更に踏み切りました。
- 柱がなくなることで、空間的なメリットが相当にあること。
- 筋交いとの絡みがなく、構造的なバランスが崩れないこと。
- 全体的な構造強度を上げる工事と一緒に考えられること。
鉄の補強材と木材はそれぞれ基本的性質が違うのですが、今回のようにサンドイッチ方式で、両者を上手く縫い合わせると、その相性も良くなるのです。途中の予算調整の段階では、一度柱を抜く事を断念したのですが、後々の使い勝手や空間の繋がりを考え、何とかお施主様にお願いしたという経緯があります。
結果ですか?補強工事もとても丁寧で心配は無く、後日お見せできると思いますが、空間の広がりも予想以上で、とても快適になりました。