仲良しの建築家・須田充洋氏の設計事務所SUDA設計室が設計した幼稚園園舎増築の見学会(オープンハウス)に伺ってまいりました。大船駅から車で10分ほど離れた、のどかな田んぼと住宅がちょうど具合良く混ざった場所にこの幼稚園はあります。道路からは古い園舎しか見えませんが、裏手に周ると、遊具が並んだ園庭に正対するように、増築部分が建っていました。完成一歩手前の段階でしたが、まずは外構の豊かさには驚きました。
大きく出っ張った光を透過する屋根の下には、屋根以上の大きさのウッドデッキが張られています。デッキも単なる平面ではなく、ある箇所は階段状に掘り込まれ、砂場も埋め込まれ、手洗いや靴収納がパラパラと配置されています。しかし一番のクライマックスは写真の水溜りプールでしょう。暑い日にこのプールに水を貯めれば、子どもではなく大人でも遊びたくなるようなデザインになっていました。
園舎内部はすっかり安定したSUDA設計事務所の仕様となっていました。無垢材のフローリングに、AEP塗装壁、シナ合板目透かし張りの天井に、シナランバーコアOSの造作家具の内装です。二つの部屋がどらからでも開閉できる工夫や、造作家具はいつも通り緻密に工夫が凝らされていましたが、教室の裏にある薪ストーブコーナーは、幼稚園では新しい試みではないでしょうか。火を使う楽しさと、裏あわせの危険、そんな重要なことをこの場所で学ぶことが出来そうです。
(まだ本当は完成はしておりませんが…)「無事の完成、おめでとうございます!」