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プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

リンナイ青山ショールーム訪問:最新ガス機器とキッチンブランド体験記

世田谷区A邸

今年の7月にオープンしたガス機器ブランドのリンナイ青山ショールームを世田谷区A邸の奥さまと一緒に体験してきました。

リンナイ青山ショールーム訪問

南青山の表参道と駒沢通りの交差点近くのビル1棟を購入して、その1階と4階をショールームにしたというリンナイのブランドとしての力を見せられるようなショールームです。かつては、東京ガスのショールームが新宿にあり、リンナイやハーマンのガス機器の展示がされていましたが、それがなくなってからは新しいガス機器をお客さまに体験してもらう場所が無く困っていました。

リンナイ青山ショールーム訪問

といっても、リンナイが販売している機器全てを展示するようなスタイルではなく、高級シリーズの機器だけを扱っている、スタイリッシュなショールームとなっています。

リンナイ青山ショールーム訪問

このL字型キッチン、かなりカッコよいですが、よく見るとコンロが3つでシンクがなく、冷蔵庫もなければ、収納もない展示品となっています。

リンナイ青山ショールーム訪問

リンナイの高級ガスコンロのGシリーズには、実はIHヒーターのセットもあるので、左側のコンロはガスとIHのセットになっています。

リンナイ青山ショールーム訪問

背面の木質壁に埋め込まれているのは、リンナイの壁面埋め込み式オーブンのG201です。オーブンと電子レンジ、そしてスチームオーブン(過熱水蒸気オーブン)が一体化した電気式のビルトインタイプです。このスタイルのオーブンは長らくドイツ製のミーレの独り勝ちでしたが、電源が通常の100Vで設置できて、日本人向けに使いやすく作られたこちらのシリーズの今後の活躍が楽しみです。
因みに、ガスコンロ下に設置するビルトインタイプのガスオーブンも今後も発売されるそうです。

リンナイ青山ショールーム訪問

その奥には全長9メートルのセラミック製のキッチンカウンターがあります。先ほどのL字型のコンロは実際に着火することはできませんが、こちらのコンロは全て実用可能で、ハイカロリーバーナーの火力は実際に見て頂くことができました。ご主人さまが中華料理を作りたいとのこと、ハイカロリーバーナーにご興味を持ってくださいました。10数年前に実家のキッチンにハイカロリーバーナーを設置して、中華炒めを作ったことがありますが、調味料の蓋を空けて入れている間に焦がしてしまい、なぜ中華料理屋さんがコンロ横にお玉で掬える形で調味料を並べているかが判ったというお話もさせて頂きました(残念ながら実家では、うちの母にはハイカロリーバーナーは使いにくく、故障したことをきっかけに通常のコンロに変えてしまいました…)。

リンナイ青山ショールーム訪問

ロングカウンターキッチンのさらに奥にはガス給湯器のコーナーがあります。ここでは、追い炊き機能に合わせてつけることができるマイクロバブルを見ることができます。因みに、この日はリンナイ青山推進室室長の藤田さんにご案内頂きました。

リンナイ青山ショールーム訪問

現時点で浴槽にマイクロバブルを導入する方法は大きく3つあります。

  • ・浴槽の下にマイクロバブルの機械を入れる方法
  • ・リンナイのように給湯器にマイクロバブル機能を付ける方法
  • ・シャワー水栓にマイクロバブル機能を付けて、浴槽に突っ込む方法

マイクロバブルの為だけに機械を入れる方法は、浴室から作り直さないといけないこと、費用的にも高くなってしまいます。シャワー水栓についてはかなり原始的な方法であまりお勧めできません。給湯機を交換するタイミングであれば、給湯器にマイクロバブルを付ける方法が一番良いと考えております。

リンナイ青山ショールーム訪問

上階の4階にはキッチン展示が4つあります。このキッチンはリンナイが主導してデザインしたキッチンだそうです。このキッチンで使われているリンナイの製品はガスコンロとガスオーブンだけだそうですが、実際のキッチンの中でどのように見えるのかを体験してもらうことが目的なので、それでよいとの考えだそうです。

リンナイ青山ショールーム訪問

その横には、3つのコンパクトなキッチンの実例展示があります。リンナイのガスコンロを使うだけの条件で、それぞれユニークなキッチンブランドに実例展示を作ってもらったそうです。
こちらは無垢材挽板でキッチンを作るAria&Aura(アリア・アンド・アウラ)さんのキッチンです。扉やカウンター材に同じウォールナット材が使われており、かなり濃厚なキッチンでした。

リンナイ青山ショールーム訪問


一番奥の大理石をふんだんに使ったこちらのキッチンは、ドイツ製のeggersmann(エッガースマン)です。創業から100年以上の歴史を持つ老舗のキッチンメーカーのキッチンです。これまでは大阪にしかショールームがありませんでしたが、今回こちらで東京初進出となるそうです。

リンナイ青山ショールーム訪問

シンクまで大理石できれいに作られており、排水目皿(シンクの排水口のフタ、通常は金属や樹脂製です)まで大理石張りにするその技術には目を見張るものがありました!

リンナイ青山ショールーム訪問

最後のキッチンが、F-FURNITURE(エフ・ファーニチャー)のものです。珪岩(クオーツサイト)のタージマハールを前面カウンターで大々的に使っており、ちょうどタージマハールに興味を持っていらしたAさまも、実例を見ることができて大喜びでした!

リンナイ青山ショールーム訪問

こちらのシンクもタージマハールで作り込んだシンクとなっています。石材で作ったキッチンシンクはどうしても入隅のコーナーが90度のシャープエッジになってしまいます。日常使いで考えると、この隅っこの部分に汚れが溜まりやすいので、実用的にはコーナーにアールを付けたステンレス製シンクの方が使いやすいことをご説明させて頂きました。

珪岩(クオーツサイト)

F-FURNITUREでは他のクオーツサイト(人造的なクオーツストーンとは違い、クオーツサイトは天然石です)も扱っているとのこと、それらのサンプルを見せて貰いましたが、Aさまが使いたいのは、やはり色味的に柔らかいベージュ調のタージマハールだとのことでした。こちらで使っているタージマハールはコセンティーノが扱っている石材とのこと、コセンティーノのショールームはリンナイ青山歩いて3分のところにあるので、次回に伺うことになりました。

リンナイ青山ショールーム訪問

4階のキッチン展示の奥にはガス乾燥機の乾太くんの展示と、

リンナイ青山ショールーム訪問

ミストサウナが体験できる浴室がありました。乾太くんには、元々強いご興味を持っていらっしゃいましたが、今回のAさま邸では排気の関係で採用が難しいので、残念ながら諦めて貰いました。その代わりと言っては何ですが、浴室にはミストサウナを入れてみたいとのお話でした。大きな浴室にすると、ミストサウナが効きにくいこともあるので、まずは検討してゆくこととなりました。
これまでの東京ガス展示場が「ガス機器の紹介の場」だったのに対し、リンナイ青山は熱源にとらわれず、これからの暮らしを提案するハイエンドショールームへと進化していました!