新築マンションの2住戸同時リノベーションの城南R邸の、ゲストハウス用庭付きの1階住戸Bの設計も着実に進んできました。ご自宅用のペントハウス住戸Aは、LDKと寝室を中心とした部分リフォームですが、住戸Bは全面スケルトンでのリノベーションです。

一番上が既存平面図です。180平米の広さに対して3LDKの間取りとなっていました。Rさまと僕らでまず考えた案がリノベA案です。Rさまと僕らで最初に検討したのがリノベA案です。玄関(赤い三角印)から入り、直角に左へ曲がる廊下の位置を変更し、LDKを広げるプランです。図中の青い四角と緑の四角は、マンション共用部に当たるPS(パイプスペース)です。それらの位置を見比べると、各案の違いがより分かりやすいと思います
A案の大きなイートインキッチン案をRさまご夫妻はとても気に入ってくださいましたが、リビングは大きなソファを1セット置くと、テレビを置く場所もなく、家族でマンション内別荘的に使ったり、お客さまを呼んでの食事会などを考えると、食後の楽しみが想像しにくいとのことでした。そこで、LDK横の個室を縮めてダイニングキッチンを左側に広げて、その分リビングを広げるリノベB案を考えてみたところ、是非この方針で進めたいとのことになりました。

こちらが担当の前田君が作ってくれたリビングを広げた案のイメージCGです。まだ、先ほどのA案とB案がミックスしたプランになっていますが、リビングに大型ソファを置くとテレビを置くスペースがどうしても取れないので、窓際にスクリーンを落としてプロジェクターで画像を映す計画となっています。キッチンについては、大型アイランドキッチンと壁面収納、そしてイートインカウンターを設けるレイアウトは、ハイブランドキッチンツアー-1でご一緒に訪問し、とても気にいっていらしたモルテーニのキッチンとプランが重なるので、モルテーニキッチン仕様として設計をしてCGにも落とし込んでいます。

そうこうしているうちにこちらのお宅も工事が終わり施主検査となり、そのタイミングで工事をお願いするリフォームキューさんと一緒にお邪魔させて頂きました。

因みにこちらが事前に前田君が図面と仕上げ材のサンプルイメージから事前に作ってくれていた竣工時(つまりリノベーション前)CGです。細かく見比べると、コンセントやカーテンボックスなどが違っていますが、お客さまもこのCGと現地を見比べながら、前田君のCGの再現力に驚いていらっしゃいました。

そして、この日の為にビフォーアフターのCGを用意していたので、Rさまの携帯で見比べながら、この新築マンションがどのように変わってゆく予定かを見比べて頂きました。

Rさまの携帯のアップの写真です。この、いかにも“新築らしい”(失礼!)単調な空間が、ここまで濃密な空間にリノベーションで生まれ変わるのかと、Rさまも“本当にこうなるの?”と半信半疑ながら、目を輝かせて興奮されているご様子でした

ほぼ同じアングルで竣工時写真とCGを見比べた比較イメージです。このCGイメージをご夫妻で確認して頂いた際に、ここまでフィットするのであれば、ゲストハウス住戸のキッチンはモルテーニで決定にしましょうとのご判断も頂きました。

キッチン側からリビングを見返したアングルの比較イメージです。

奥の個室が2つ連なったエリアは、ご家族で使えるトレーニングジムになさりたいとのことで、テクノジムの小山さんに現地に来てもらい、簡単に機器の説明をして貰いつつ、どのサイズの機器であれば搬入設置が可能かも現地確認して頂きました。

こちらが2室の間の間仕切り壁を抜いて、一体化させた部屋にテクノジムのトレーニング機器(まだ機器の選定はしていないので、適当に選んだだけです)を並べてみたイメージCGです。
モルテーニキッチンを入れてみたダイニングキッチンも喜んでくださいましたが、このトレーニングルームのCGは、奥さまも息子さんも歓声を上げて喜んでくださいました!

CGでリノベーション後のイメージのお話をしている間も、リフォームキューの営業&設計の坂本さん、設備の槻川原さんたちは、エアコンの品番は点検口からの覗ける壁裏や天井裏を調べてくれています。

この日の現地確認&調査の最後に、ご家族と一緒に取らせて頂いた記念写真です。
そしてその1か月後のお引き渡しのタイミングで、部分解体調査に入らせて頂きました。

現場監督の綿貫さんと坂本さんが床にしっかり養生をしつつ、外壁側のPS(パイプスペース)壁に開口を空けて中を覗けるようにしてくれました。

こちらのPSには天井カセット式エアコンの冷媒管とドレイン管のみが入っていたので、PSとはいえ専有部の設備配管のみのPSなので、共用部ではなく専有部と判断できるため、PSのサイズを縮小できそうです。

もう一か所、既存のキッチンと奥の個室の間にかなりのサイズのPSがあったので、そちらも内部を見させてもらったところ、給湯器への給水(水色の管)と電気配線(灰色の線)、給湯機からのお湯(赤い管)と床暖や追い炊き用のペアチューブ(緑のチューブ)、そしてキッチンの排水管がありました。

同じPSの上部には、既存キッチンの排気ダクトが通っていました。天井裏に隠れていた梁型を避けるためにここで折れ曲がっていました。ただ、ちょうど中間の部分は見事にスペースが開いていることが分かったので、カウンター下と吊り戸形状の梁型を作れば、キッチンカウンター部分を広げることができそうです。

もう一つの嬉しいニュースは、当初LDKと洋室のクローゼット間の壁に図面で示されていたマンション共用部にあたる竪管がなくなっていたことです!マンションデベに確認したところ、設計途中でこの竪管を他の箇所に合流できることがゼネコンの設備設計で分かったのでそのようにしたとの回答がありました。これにより、キッチンレイアウトの自由度が一気に広がることが分かりました。
こちらの図面が調査に同席してもらったモルテーニ側とも調整しながら天井裏のダクトルート(排気経路)とても気にっていらしたを検討中の図面です。これまでにカガミ建築計画で設計したキッチンでも最大級サイズのキッチンになりそうです!