床柱を据付がぶじ終わり、入口部分の框や隅柱の加工中です。手刻みで、柱の丸い型に合せて柱を加工している所は、最も神経を使う工事です。失敗してしまうと、高価な柱が無駄になってしまうという緊張感の中、大工の伊藤さんの腕は見事でした。
現場でこのような道具を見つけましたので紹介します。不整形な形の型をとる道具なのですが、このような道具を使いながら、少しずつ削り合わせながら調整して組み立ててゆくのです。
入口部分、踏み込みの上に掛かる庇ができてきました。今回のリフォームでは、洋館の中のお茶室と言う事で、洋風扉の内側に庇が作り出す雰囲気は最も気を使って設計した箇所です。室内なのに、一度外に出たうえで、再度お茶室に上がるような印象を与えたいのです。
柱、軒桁、垂木は杉の磨き丸太を使用しますが、丸材ばかりの木組みは定規が使えず、とても難しい大工の腕の見せ所です。