長らく時間が掛かった渋谷区のタワーマンションリフォームS邸ですが、ようやく工事が終わりお施主さまの検査に立ち会って参りました。
仕上げ材選定で迷われてしまったところから、途中で施主側のアドバイザーとして参加したこちらのプロジェクトですが、何とかお施主さまが考えていたイメージに近い仕上がりに持ってゆくことができたようで、正直ホッとしております。
キッチンの前面にある飾り棚の黒檀の突板は、リフォーム会社に何度もサンプルを作って貰って何とかギリギリのタイミングで決めることができたものですが、苦労が多かった分思い出深いものになりました。
大きなリビングダイニングの壁面も、石張りにするか特殊塗装で仕上げるか、或いは特殊なクロスを探すかで大いに迷いましたが、最終的にはマナトレーディングが扱う輸入壁紙で良いものが見つかりました。
キッチンの大理石アラベスカートのカウンターから黒檀突板の飾り棚、フェイクレザー柄のクロスと黒檀突板の両引き扉と濃密なデザインが続く空間です。
両引きの扉の背面が玄関ホールになります。取っ手部分のデザインは、僕らが良く使うものをアレンジして貰っています。右側壁面のウォールナットも無理して探してもらった縮み柄のウォールナット材で、とても良い色味でした。
玄関ホールの壁面仕上げは、高級大理石集成材のサルバトーリです。こちらも、何を使えばよいかお施主さまもリフォーム会社も困っていた時に、上手いタイミングで紹介できたことで何とか実現できたものです。
来客用トイレは、既存のカウンターや鏡をそのまま使っていますが、特殊ミラーガラスやモザイクタイルを使って、上手くデザインされています。
まだ未成工事が残っており、本日の検査で見つかった補修もありますが、明日のお引越しが決まっているので、このままお引渡しになりました。お引渡し直前に当日集まった関係者全員での記念撮影です。左から大手リフォーム会社N社の営業担当のNさん、お施主さまご夫妻、デザイナーのNさんに工事担当のKさんに僕、各務です。色々と難しい枠組みの中でのお仕事でしたが、特にN社側のデザイナーのNさんには本当にお世話になりました…。
一応アドバイザーとしてのお仕事はここまでですが、家具選定についてもアドバイスをして欲しいと追加のご依頼も受けておりますので、またこれからもこちらに伺うことになりました。