現場のチェックまでお手伝いしているプロジェクトではほぼ全て、解体が終わって、壁下地が立ち上がって空間のボリューム感が判るようになった段階で、お客さまに現場に来て頂き、コンセントと照明スイッチの位置の確認をお願いしております。
設計時には、このような図面をお見せして、各記号の意味や照明器具の種類と見え方などをご説明して、ご承認をお願いします。ただ、僕ら専門家にとっては見慣れた図面ですが、見慣れていない一般のお客さまには、いくら説明しても中々分かって貰えないものであることは理解しております。そこで、壁があらまし立ち上がった時点で、電気配線は始めていますが、まだ変更が容易にできる、このようなタイミングで、現場を歩きまわりながら照明スイッチなどを体感してもらうのです。
今回の僕らのお手伝いはデザインアドバイスですので、現場チェックはこのブログや完成写真をホームページに掲載させて頂くことを条件に、監理責任の無いボランティアベースでのチェックとなります。設計施工をお願いしているリフォームキューの森井さん主導でのスイッチコンセント位置確認となります。
図面と実際の空間を見比べながら、
・「夜暗くなってから自宅に戻ってくる」、
・「料理をしているうちに、子どもがいるエリアが暗くなってきた」、
・「夜、子どもが自分の寝室からトイレに行く」
といった生活シーンを想像して頂きながら、どこのスイッチでどの位置の照明器具を点灯消灯できるのかを見て頂きます
こちらは、まずはご主人の書斎として使い、将来は子ども部屋として転用する予定の部屋です。書斎使いでのコンセント位置と、ベッドと収納、勉強机を置いての子ども部屋でのコンセント位置はおのずと変わってくるので、家具レイアウトを確認しながら、どちらでも使えるようなコンセント位置を、現場で一緒に考えて頂きました。
こちらは主寝室です。今はお子さまたちと一緒に寝ているそうですが、将来はご夫婦だけの部屋となるので、ベッドを置く位置も変わってきそうです。特にコンパクトなお部屋では、家具レイアウトとコンセント位置は連動してくるので、今後の家具位置変更なども想像してもらうようにお願いしています。
洗面脱衣室のコンセントや照明・換気扇のスイッチ位置まで確認して頂きました。
ただ、お客さまの言う通りにコンセントを配置してゆくこと、どの壁もコンセントだらけになってしまいがちです(笑)。電気容量は一定のままでのコンセントレイアウトですので、数を増やしても壁裏でタコ足配線しているのと大差ありませんので、本当に必要かを結構真剣に考えて頂いております。
コンセント位置と連動して、半据え付け型の家電の冷蔵庫や洗濯機も、同じタイミングで検討して頂くための資料をお渡ししています。どれも、設計当初に必要な寸法は確認していますが、白物家電はモデルチェンジが頻繁になるので、引っ越し時期が見えてきた段階で、具体的なもの探しをして貰うよう依頼しております。
特に今回のようなオープンキッチンで、冷蔵庫がリビングダイニングから見えているは位置では、冷蔵庫の扉の色や表情(鏡面仕上げなど)も重要なので、担当スタッフの前田君が判りやすい資料を作ってくれています。