これまでこちらでご報告していなかったプロジェクト、月島Y邸の工事がいよいよスター トすることになりそうなので、これまでの経緯を簡単にご説明しておきます。
中央区月島で築30年のマンションにお住まいのYさまが、最初にリフォーム施工会社経由で間接的にコンタクトをしてくださったのは約2年前のことで、その後、直接ご相談頂いたのは昨年4月でした。
マンションリフォームに強いご興味をお持ちで、色々なリフォーム会社を調べた上で、僕らに第三者的な監修アドバイザーという立場でリフォームを手伝って貰えないかとのご依頼がありました。そこで、大手リフォーム会社2社、中規模リフォーム会社3社を一緒に選び、リフォーム提案と見積りを取り寄せることになりました。
各社が作ってくれたリフォーム案と見積りを、なるべく条件を揃えた状態で横並びに整理してみたのが上の表です。どの会社もYさまのご要望を、自分たちのやりやすい方法、得意なデザインに引き寄せての提案なので、前提条件が違った中で比較検討するのは、素人の方では難しいようで、僕らがお手伝い致しました。Yさまも士業のプロの方なので、この段階から有料でのサービスをお願いしたいとのご依頼でした。
提案内容と見積りを比較し、更に現地調査時の担当者知識や彼らとの相性を考慮して、デザインが得意なC社とマンションリフォームの経験が豊富なライフデザインの2社に絞って、再度提案内容を纏め直して、もう一度見積りを依頼致しました。図面は、当初こちらでお手伝いして作ったリフォームプランに、2社の提案の良いところを書き加えてみたものです。僕らがお手伝いして書きくわえたリフォーム要項と図面で同じ条件で2社を比較して、最終的にライフデザインさんに絞ってリフォーム提案を進めるようにをお願いすることになりました(因みにここまでのリフォームアドバイス料としては現地調査も含めて20万円でした)。
本来は、ここまでのサービスで終わりだったのですが、この直前に、Yさまが会社のお仕事の関係で東南アジアに海外赴任することになり、その留守中に工事をすることを考えて、僕らに更なるデザインアドバイスと、留守中の現場チェックをお願いできないかとのお話なり、プロジェクトとしてお手伝いを続けることになりました。
リフォーム計画を進める前に、Yさまが気になさっていた、キッチン排気をした時の風切音を解消する実験を、まず行うことになりました。写真は、ライフデザイン社の営業担当の山崎さんが提案してくれた、排気ダクトの中間に取り付ける中間電動シャッターです。実験的にこの機器を取り付けたところ、風切音が大幅に解消できたので、リフォーム工事も小さな前進をすることができました。
まだキッチンや浴室、仕上げ材などが決まっていなかったので、まずはライフデザイン側の推薦で、代官山のオーダーキッチン・クッチーナのショールームにYさま、ライフデザインの山碕さん、設計の鶴崎さん(僕らは今回は設計ではなく、リフォームアドバイザーなので、ライフデザイン側でも設計者を立てて貰っています)と一緒に伺って参りました。
費用的にも制限がある中で、どのような素材、材料を組合せればYさまのお好みの雰囲気にできて、高級感も得られるのかを検討するために、このように素材を集めて、かつインテリアイメージを煮詰める作業を3度ほど繰り返しました。こちらでも、あくまでもアドバイザーとしてお手伝いしています。
キッチンだけでなく、浴室にも強いこだわりをお持ちのY様と一緒に、特注のオーダーメイドユニットバスの日ポリ加工のショールームを訪問致しました。直前に訪問した大手ユニットバス会社の製品でも「まぁ、良いかな」と仰っていたYさまも、やはりフルオーダーで広がるユニットバスの可能性を間近に見て、気持ちが大きく動いているようでした。
昨年4月のご相談から始まったプロジェクトで、途中からはYさまがお仕事でと赴任先からご帰国の度に打合せを重ねるという、変則的な形で進めて参りましたが、紆余曲折を経て、いよいよ工事本契約を結んで、工事を進めることになりそうです。 変則的でかつ、実験的なコーディネートスタイルでのマンションリフォームのお手伝いですが、改めてYさま、どうぞ宜しくお願いいたします。