マンションリフォームでは、幾ら竣工時の図面がしっかり書きこまれていても、図面とは違う方法や寸法で施工されていることがあります。僕らの事務所では、解体工事が全て終わった時点で、当初考えていた設計通りに施工できるかを確認して、お施主さまに変更点があった場合は現地にてご説明するようにしています。
全体状況が見えるように、横並びの写真を合成してパノラマ仕立てにしてみました。築浅のマンションリフォームなので、スケルトンにするほどではありませんが、ほとんどの壁はなくなって、家の素形が見えています。
床下地の置床や、天井吊りの空調機や自火報などは残しつつ、壁や天井についても、細かく指定して、残す部分と撤去する部分を分けて貰っています。
ウォーク・スルー・クローゼット側から主寝室を見たアングルですが、主寝室はほぼ内装をお化粧するだけなので、あまり解体されていないことがよく判ると思います。
ダイニング部分は一番大きく変わってくるので、天井も下地毎きれいに撤去されています。隠れていた色々な設備配管が見えてきましたが、これらの配置状況に応じて、天井に埋め込む照明ボックスを微調整してゆくことになります。
リビング周りは、ベランダ側の窓フレームをデザインし直すのですが、それに絡めて、少しデザインを変更することになったので、現場で状況を確認しながら、スケッチを描いてみました。これを使ってお施主さまに変更案をご説明いたしました。
お施主さまに解体結果によって生じた変更のポイントをご説明している様子です。玄関横のベンチスペース当初考えていたより広くすることができましたが、WICと洗面を通してデザインしていた天井の照明ボックスは位置が変わることになりました。細かい微調整についても、一通りご説明させて頂きました。
インテリア素材、そして現場塗装の色味についても、それぞれの部屋に持って行って、ご承認して頂きました。
リビングのテレビ機器が置かれる予定の箇所には、天井から沢山のオレンジ色の管がぶら下がっていました。このオレンジ管はCD管(コンバインド・ダクト管)とよばれる管で、後日テレビやブルーレイ等の配線を通せる電線管です。
こちらが部分的に解体された浴室です。在来工法という作り方でつくられた浴室だったので、ライニング部分(水やお湯の管を通すために部分的に膨らんだ部分)と仕上げの大理石を変更する予定の壁石を撤去して貰っています。向かって右側に新しくサウナが入る予定です。