先日ご紹介した渋谷区南平台のマンションリフォームの大工造作ディテールの続きです。設計の意図を図面から理解する図面読解力と、多様な仕上げ材・要素を組合せてゆくための段取り力が一番問われるステージです。
本日も大工さんが3人に電気工事が2人に現場監督代理の福井君で総勢6人の賑やかで活気あふれる現場です。
途中までできていた、リビングの窓脇の造作ベンチもほぼ出来上がってきました。図面で描くのは簡単ですが、細かい収まりには面倒な個所があるようで、ベテラン大工の町永さんが3日間付きっきりでで仕上げてくれました。
既に下地が完成していたダイニング部分の天井を、廊下越しに見た風景です。照明用のスリットがスチールサッシを跨いで通っていることがよく判ります。
寝室に使ったウェンジ・フローリングの余り材を使って作って貰った玄関脇のベンチコーナーもきれいに仕上がっていました。この隙間までピッタリと作り込まれた感じが、現場での大工造作家具の特徴の一つです。
こちらは主寝室のテレビを壁掛けで設置する壁の造作です。右端にある柱型を避けて、木製のフレームを廻して、その内側にテレビ機器の収納とクロスを張ったパネルを並べたようなデザインにする予定です。
寝室のフレームとウォーク・スルー・クローゼットの収納、そして洗面のカウンターまでが一直線に繋がって見える算段となっています。違った素材で仕上げるので、一直線にそろえると言っても、実際には各仕上げ材の取付け寸法を考えた上で、作ってゆくことになります。
こちらは先日紹介したリビングのスイッチ・コントローラー関係を纏めたパネルです。
主寝室のベッドサイドにも、ちょっとコダワッてデザインした小物置きを作って貰っています。
これらの細かい作業を作るうえで欠かすことができない大工道具のノミセットです。町永さんきちんと手入れされたものを盗み撮りさせて貰いました。
大工工事との取り合いの関係で、一部の造作家具も入ってきていました。こちらは来客用トレイの手洗いカウンターです。丈夫には、大理石のカウンターが載る予定です。設計していても、現場は大変だろうなと想像していた箇所、ほぼ全てが上手く納まっていて、安心しました。