今年の3月にお電話で相談をいただき、計画が始まった広尾の高級マンションリフォームH邸の工事が始まりました。
170平米のとても広いマンションですが、なぜか初めて訪問したときから、その広さを実感できないマンションでした。小さなお嬢さん3人と一緒に住んでいらっしゃるお施主様も、それがどうにも不思議だと感じていらしたそうです。当初は大手のリフォーム会社数社に提案と見積りをお願いしていたそうですが、どのように比較して、どのように検討すればよいのか、情報を集めれば集めるほど混乱して判らなくなってしまったそうです。
その時点でお電話を頂いたのがきっかけで、大手リフォーム会社とはまったく違った発想のリフォーム計画のお手伝いをすることになりました。それから5ヶ月経って、いよいよ工事が開始されました。これまではプランの検討、三社の施工会社の見積り、そして管理組合との折衝や、近隣住民への説明などを丁寧に行い、ようやく工事にたどり着くことができました。工事は、まず養生から始め、解体工事へと進んでおります。
こちらは解体後のキッチンの様子です。解体する前から、壁やキッチンの後ろに隠れた配管やダクト、電気経路を予想しながら計画していましたが、ほぼ予想通りの中で、上階からの排水経路がキッチン上部にあることだけが想定外でした。早速、デザイン的に問題を解消する案を作り、スケッチと共にお施主様に説明し、何とかクリアすることができました。解体後に、改めて躯体寸法を実測し、浴室やトイレなどの寸法を詳細に検討してゆく段階が、設計の次のプロセスになります。