仕上げ工事が継続している南麻布K邸の現場ですが、建築工事の最後の大物のレザー張りの特注建具の吊り込みが行われました。
まずは完成時の特注建具の様子ですが、フロアヒンジを使った扉で、横の造作家具との高さを揃えたりといった細かい調整もあるので、簡単にここまでできる訳ではありませんでした。
まずはフロアヒンジの調整から始まります。
何度も仮吊り込みをして、ヒンジを調整してゆきます。この状態でも、まだ建具の下はフロアヒンジに載っていません。
建具は鉄のフラットバーで四周フレームを組んで、ガラスや鉄焼き付け塗装の特注取っ手などを組み込んだ重量のある扉なので、吊り込みの度に他の作業をしている職人さんたちを呼んで3人掛りで吊り込んでゆきました。
他の建具の吊り込みも同じタイミングで行われました。こちらは廊下から主寝室への扉ですが、オランダの金物メーカーFORMANI(フォルマーニ)のレバーハンドルで、ピエット・ブーン氏がデザインしたONEというシリーズを使っています。ただ、日本での採用実績がほとんどない金物なので、こちらも調整に手間取っておりました。
メインの洗面室から主寝室裏のシャワーコーナーに繋がるエリアも、造作家具に鏡やカラーガラスなどが取りついて、徐々に完成形が見えてきました。
後は、細かい作業の積み重ねです。こちらはキッチンの天板に取り付け中の家具用コンセントです。通常であれば家具用コンセントにはプラスチック製のカバーがついてしまうのですが、陶板のきれいなカウンター上でしたので、特注でステンレスプレートを作って貰い、それがカウンタートップとフラットに取り付けられるようにアムスタイルが調整してくれています。
そうこうしているうちに一足先にダイニングには家具が到着し始めました。イタリアはポリフォーム社の大理石テーブルが置かれ、天井にはやはりイタリア製のバロビエール&トーゾのシャンデリアが吊るされました。因みに薄くて軽やかに見えるダイニングテーブルの大理石天板ですが、天板だけで200キロ相当で大人6人掛りで階段で荷揚げして貰ったものです。
これから4日ほど掛けて、ソファーやチェア、書斎テーブルやベッドなどを順番に入れてゆく予定です。