白金台のマンションS邸のリノベーションの様子を工事前と後で比較しやすい写真にまとめて見ました。リビングルームのリノベーションで大きく変わった点は以下の通りです。
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東側の窓を幾つか塞いぎ、壁を増やしたこと
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床をフローリング仕上げにしたこと
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折り上げ天井を塞ぎ、フラットな天井にしたこと
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窓枠を交換し、アルミサッシの内側に木製の頬立て(ホオダテ)を付けたこと
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造作(作り付け)のカウンター収納を作ったこと
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照明を変更したこと
中でも空間的に一番大きな影響を与えたのが、窓を塞いだことでしょう。
この写真の上下で比較していただくと、空間の落ち着き度の違いが判ると思います。今回のこの東側(写真正面)の窓は、隣のマンションが丸見えで、プライバシー的にも、ブラインドを常時閉めておきたくなる窓でした。
一般に窓が多い方が歓迎されますが、この窓は床まで開いており、家具を置く場所もなかったので、塞ぐこととしました。よく見ていただくこと、左側のダイニングにあった窓も、塞いでいることが判るハズです。
かつてリビングと隣接し、ガラス製のパーテーションで区切られていたダイニングが変わった点は以下の通りです。
- リビングとのパーテーションと壁を撤去したこと
- 玄関ホールとの間仕切り壁も撤去し、建具を設置したこと
その他、フローリングや照明、天井についてはリビングと同じです。
ダイニングで一番大きな影響があったのは、パーテーションを撤去したことです。高級住宅が増えてくると、リビングとダイニングが別室になっているケースが増え、それがステイタスとなってきているようです。
確かに、リビングとダイニングが別部屋になっていると、食事する空間とリラックスするスペースが分かれて、落ち着くことが考えられますが、その為には以下の条件も必要なハズです。
- リビングが広いこと(3〜40平米は欲しい)
- キッチンの中に家族が気軽に食事ができるスペースがあること
これらが揃っていないのにリビングとダイニングが分かれると、結果的にダイニングがファミリールーム(”家族室”)となり、子どもの遊び道具や、家事の書類などが散乱してしまうことになります。
また使い慣れていないと、どちらかの部屋が使われなくなったり、折角のパーテーションが開きっ放しとなり、そうであれば、最初から一室にしておけば良かったことになってしまいます。
今回はご夫妻お二人の住居で、お子様がいる訳ではありませんが、一室にすることで、見渡しが効き、お互いの存在を確認しやすい間取りとしています。