Author Archives: Kenji Kagami
2014.11.17
第3回マンションリフォーム事例発表会@REPCO
[世田谷区N邸]
マンションリフォーム推進協議会(REPCO)主催の第3回マンションリフォーム事例発表会にて発表の機会を頂きました。
発表事例は、第31回住まいのリフォームコンクールで優秀賞を受賞した世田谷区N邸です。コンクール応募時の「部屋の凹凸を利用した機能付きニッチで生活に潤いを」をタイトルにしてプレゼンいたしました。
いつもお決まりのパターンですが、既存住宅の問題点を設計者視点で纏めて…
お客様のリフォームに際してのご要望とそれに対しての設計側の考え方を整理して…
メインのリビングダイニング空間の周りに、機能と特有の空間性を持ったニッチを配置し行くリフォームが完成したという流れでご説明いたしました。
他の発表事例は三井不動産リフォームや長谷工リフォーム、ミサワホームイングや住友林業ホームテックなどの超大手企業ばかりの中で、個人設計事務所系はただ一人の発表でした。
3年連続での発表で、今回はオオトリを務めさせていただきました。
発表会後には、リフォームコンクールの審査委員長である理科大名誉教授の真鍋先生の講評を頂きました。発表会の帰り道、真鍋先生と地下鉄で偶然隣の席に座らせて頂いたので、コンクールや事例発表などでの忌憚のないご意見を伺うことができたのが、また大きな収穫でした。
2014.11.14
造作家具の組み立て方@白金台Y邸
[白金台Y邸]
下地工事が終わったビンテージマンションリノベーション・白金台Y邸の現場に造作家具の箱たちが搬入されました。
午前中に搬入を終えて、午後から組み立てに取り掛かるとのことで、午後一で現場に行きましたが、写真右側の開口部で見える通り、玄関回りの収納家具の取り付けがすでに始まっていました。
玄関側からみた収納家具の下地です。正面壁は靴収納の箱を取り付けるので、ベニヤ下地が張られています。天井廻りにはフレームが回るのですが、一部のフレームと取り付けようの下地桟がついていました。
こちらが天井に取り付けるフレームなのですが、リフォームキューの造作家具工事ではよくお世話になっている島村さんや根津さんたちも相当苦労していました。
天井に事前に取り付けられた桟はこのようなもので…
裏返して天井に取り付けるフレーム枠には、このようなスリットがあけてあります。これらがうまくカミ合って、天井に吸い付くように取り付ける算段になっています。
家具屋さんが描いてくれた図面でも、桟に引っ掛ける形で取り付ける仕様になっています。ただ、コンクリート直に桟を取り付けているのですが、その躯体精度があまり高くないようで、どうも桟が水平に取りついていないことが原因で、取り付けに苦労していました。
何度も取り外しては、削り合わせて微調整しながら、この面倒な作業を続けてくれていました。結局、僕らが見ている最中にはきちんと取り付けることができず、翌日以降の確認になってしまいました。
翌日にどのような出来になっているかと楽しみに現場に行ったところ、まだ調整が必要とのことで、このようにベンチとして取り付ける予定のカウンター板が横たわっているだけでした…。近い現場なので、電話で確認しなかったこちらが悪いのは判っているのですが、少しモチベーションが下がってしまいました。
が、その代りにもう一つの造作家具の山場になると思っていた、ダイニングの収納家具が取りついておりました!
このように家具が取り付けられると、元がどうなっていたかが判らないのですが、真ん中にオープン棚があるその向かって右側は実はコンクリートの柱で、扉はダミーでついているだけなのです。キッチンへの2枚引き戸も無事吊られていました。
リビングのコーナーの書斎テーブル甲板を取り付けている根津さんに確認したところ、玄関収納は職人さんが最低でも3人いないと組み立てられないとのことで、本日は根津さんも含めて2人しかこれなかったので、後日に廻したとのことでした。
その代りと言ってはナンですが、玄関反対側の小物入れ兼傘ハンガーもきれいに取りついておりました。
日を改めて、3日後に現場に行ったところ、玄関収納家具はきれいに取りついておりました。養生されていて良く判りませんが、ベンチや握り棒も固定されており、家具の壁面には大理石のモザイクタイルも張られていました。
廊下側から見返したベンチ付き玄関収納です。この一台の家具で、靴収納と靴の脱ぎ履きのためのベンチを兼ねる便利な家具になる予定です。
ここまで頑張ってくれた造作家具屋さんたちには感謝あるのみです。こちらの写真は、造作家具取り付けの際に必要になる7つ道具です。通常の大工さんに比べても細かい調整作業が多いので、道具も細かい作業に向いた専門的な道具が多く見えますね…。今度時間的な余裕があるときに、道具の説明も聞かせて貰います。
2014.11.12
仕上げ材決定@六本木N邸
[六本木N邸]
ここまでデザインを続けてきた新築高級マンションリノベーションの六本木N邸ですが、仕上げ材を纏めた状態で見て頂き、最終決定をいたしました。
左下の黒いフローリングを基調として、木目に癖がないウォールナット突板やレザー、大理石(灰色と白)とカラーガラス、アクセントとなるカラークロスなどを使って、シックかつスタイリッシュなデザインを目指します!
僕らのモットーとしては、マンションリノベーションをする現地の光環境の中で確認してもらうようにしています。素材だけではなかなかイメージが掴めないので、それらを使った僕らのデザイン事例の写真や参考になりそうなイメージを見て頂きながら決定してゆきました。
こちらは仕上げ決定の2日後ですが、施工会社2社に見積り依頼いたしました。平面図・展開図・仕上げ表、それにお施主さまにもお見せしてきた仕上げが伝わるイメージシート、これまでの工事で使ってきた類似事例のスケッチなどを渡して説明してゆきました。
施工会社2社の人たちにも天井裏や床下の設備配管なども見て貰いました。
新築高級マンションは天井裏も余裕があるので、設計もやりやすいのです。既存の折り上げ天井の位置を変えたかったのですが、できることを再確認いたしました。
床下の置床下地と排水管のルートを確認した写真です。こちらは、それほどの余裕がありませんが、管理組合からコピーを頂いた図面とほぼ同じルートを通っていることが確認できました。
分電盤と弱電盤も少しですが移設するので、それらが可能かを見て貰いました。施工会社2社ともに、設備関連の移設は僕らと同じ見解であることが確認できました。今後は積りを待って、比較表を作りながら価格交渉をして、施工会社を決めてゆくことになります。