Author Archives: Kenji Kagami
2013.06.03
プラスター(石膏)ボード張り@代官山T邸
[代官山T邸]
先日コンセントとスイッチ位置をお施主さま立会いのもと固定した代官山T邸では、プラ スターボード(石膏ボード)張りが始まっていました。
写真正面の床に積んである薄いベージュ色の板状のものが石膏ボードです。この石膏ボードは、石膏を板状にして表裏を特殊な紙でサンドイッチした建材で、現在内装を作る際の最も基本的な材料です。丈夫で比較的軽く、かつカッターでも容易に切断できる加工性の良さがあり、下地をLGSや木で作り、このプラスターボードで囲い、塗装やクロス(壁紙)で仕上げることがほとんどです。
折り上げ天井も先週下地が作られていたので、吹き出し口やカーブに合わせて石膏ボードを切欠き、ビスで留めてゆきます。
こちらは、ダイニングからキッチンへの扉の枠周りです。ポケットを作って、引き戸を引き込むデザインとしていますが、ポケットの下地をここではベニヤ材で作り、その上から石膏ボードで仕上げることになっています。因みに、ベニヤ板は薄い板を層状に重ねたもので、強度があるしっかりした素材ですが、湿気や温度によって伸び縮みがあるので、塗装やクロスの下地としては適していません。
寝室には、ベッドを置く位置の左右に頭部の照明のスイッチとテレビのリモコン等を突っ込めるニッチを作っています。ニッチの内部は細かい細工になるので木製の箱を組んでもらっています。右側の横長のスリットは造り付けの書斎テーブルを差し込む箇所です。
同じ寝室の反対側の壁には、壁掛けテレビの為のニッチがほぼ出来上がっていました。左側には、テレビのサイズに合わせたウォールナット張りの棚も取り付けられていました。
グラスルーチェの下地は、テレビやその前面のガラスの重量を支えるしっかりとした木製下地で組まれています。その周りは石膏ボードで囲われ、後日塗装屋さんが寒冷紗とパテで継ぎ目を埋めながら塗装で仕上げて、完全にフラットになる予定です。
こちらはダイニングの壁に付いているスイッチやコントローラー、インターフォンを纏めたニッチの様子です。表から見ると2センチ程仕上げから引込んだニッチ状になって、きれいに納まっていますが、裏にはそれぞれのボックスが配線が入り混じって、なかなか複雑な様相を示しています。こちらも石膏ボードでは、細かく切り欠いてしまうと、板としての強度が足りなくなってしまうので、ベニヤ板で作って貰っています。
最後はプラスターボードとは関係ありませんが、玄関ホールからリビングダイニングへ入る扉の為のフロアヒンジが取り付いた様子です。複雑な機構で扉の重量を支えると同時に、0度と90度でちょうどバネが効いて、開いた状態や閉じた状態で扉を保持しやすくなるスグレものです。その奥から壁に沿ってステンレスのチャンネル(コの字型の部材)が通っていますが、こちらはガラスを差し込むための下地です。
2013.05.31
配管検査@品川区Y邸
[品川区Y邸]
設備関係の配管が一通り終わった品川区Y邸では、お施主さまと設計が立ち会って、配管の検査を行いました。
写真の水色の管が給水、ピンクの管が給湯です。左側の灰色の線は電気配線で、右側の白い管はガス管です。
ライフデザイン社の現場監督の斉藤さんと営業担当の原さんが説明してくれています。こういった老朽化した設備配管の更新は、ライフデザイン社の最も得意とするところなので、彼らもイキイキと説明してくれました。因みに、中央左に床から水とお湯が立ち上がっているのは、キッチンのシンクへの給水給湯管です。
キッチン横の壁裏に配管ヘッダーを設置する予定なので、給水と給湯は一度そちらに来てから、必要な各場所に配管されてゆきます。ライフデザインが得意なサヤ管ヘッダー方式です。
給水管とガス管は、奥の男性(斉藤さん)が立っている右下から室内に飛び込んでいます。この個所はカバーをしてモルタルで均して玄関タタキとする予定です。ここから水は一度キッチン横のヘッダーにいってから、戻ってきて写真右のトイレ・洗面・浴室へと配管されています。一見すると無駄に長い経路を通っているように思えますが、ヘッダーを通すことで、通常のスター配管よりも水圧を一定に保つことができます。
トイレ裏のPSのブロックも修復され、トイレ等の排水管もきちんとやり直されていることを確認いたしました。専門的なことを一緒に確認して周って下さったYさま、どうもお疲れ様でした!
2013.05.30
輸入壁紙(クロス)張り@六本木M邸
[六本木M邸]
新築マンションリフォームの六本木M邸では仕上げ工事が続いています。今日は、壁紙張り作業が進んでいま した。
お施主さまには、日本製のビニール壁紙も見て頂いたのですが、気に入ったものがなく、テシードの輸入壁紙を採用しています。
光の当たり具合で模様が浮き出てくるタイプのクロスで、とても上品な張り上りでした。背の高い特注巾木や建具のケーシング枠、天井のモールディングとあわせて、コロニアルな雰囲気を上手く演出してくれそうです。
玄関ホールには、同じ柄ですが、色違いの壁紙クロスが張られています。柄が細かく、光沢のある部分もあるので、継ぎ目が目立たないように張るのは相当の注意が必要との事でした。
子供部屋には、VIBELの輸入壁紙が張られました。写真には1種類しか映っていませんが、背面には違う柄が張られています。共にフランスからの輸入品です。
先日ボードが張られたばかりのキッチン背面にも輸入クロスが張られました。部分的に張られているようにしか見えませんが、カウンターキャビネットと吊戸棚が設置されるので、問題ありません。やはりフレンチの爽やかさが香る、素敵な空間になりそうです。
壁紙とは違いますが、廊下突き当りには鏡が張られました。写真と撮ると自分が映り込んでしまうのが問題ですが、ケーシングで縁取りしたことで正面性を演出することができました。
玄関にはこのお宅のテーマ素材でもあるトラバーチンに濃い灰青のスティングレーをボーダーでデザインした床石が張られ始めました。
先の写真にも床下地のベニヤ板に墨で位置が撮られていましたが、僕らが事前にデザインして渡して置いたスケッチ図に、どのようなサイズで石を切って張ってゆくかを石張りの職人さんが現場で置いていた図面です。デザイン図と実際の張り作業でズレが生じた場合に、どの部分で逃げるかや、枠との取り合いなどの細かい注意点がメモってありました。
さりげない高級感と上質感が感じられる玄関になりそうです。
リビングの窓際には、サッシの高さと合せた式台を計画していましたが、こちらも張られていました・横長の壁の石目地とどこを合せるを最後まで迷っていましたが、結局ズラして張りましたが、それほど違和感を感じなかったので、ひとまずホッとしました。
折り上げ天上にもモールディングが周りました。こちらも費用対効果でお施主様と一緒に悩んだ部分ですが、他の部分がシックに仕上がっても、天井がスッキリサッパリのモダンスタイルでは、雰囲気が纏まらないと思っていましたが、モールが周ることでしっくりしてきました。
こちらが天井モールディングのアップ写真です。まだ塗装されていませんが、これもきれいなものです。