Author Archives: Kenji Kagami
2011.04.27
六本木T邸 ビフォー&アフター リビング編
[六本木T邸]
リノベーション工事が無事終了した、六本木T邸。どこがどのように変わったのか、判り易く同じ工事前後をアングルで撮影した写真を作ってみました。まずは第一弾としてリビング・ダイニング部分を紹介いたします。
ビフォーで正面に見えている壁は、ウォークインクローゼットの壁です。実は今回の工事の前に、一度リフォームをされた形跡があり、この部分がそうだったようです。既存でついていた天井カセット式エアコンを動かすと費用が掛かるので、写真のように上部を欄間状に開ける方法で回避していたようです。
かつては寝室だった部分がダイニングになりました。 この個所は窓のレイアウトは変えられないので、それほど変わっていないかもしれません。天井はかつては折り上げスタイルでしたが、ゴチャゴチャして見えるので、フラットに変えています。それに伴って、エアコンも窓際に移しています。また、判りにくい個所かもしれませんが、かつては安っぽい窓枠がついていたのを、全て取外し、壁を塗り込む形で枠なしへと変更しています。
こちらは反対側方向からリビングを見返したアングルです。かつては小さなダイニングに、幾つもの扉があって、家具のレイアウトが難しい部屋だったようです。リノベーション後は、壁際にテレビ・オーディオ収納やバーコーナーも壁に埋め込んでいるので、家具のレイアウトのフレキシビリティーも上がりました。
かつて廊下だった部分をリビングダイニグに取り込んでいるので、実際には5%程度の空間増ですが、印象的には20%程空間が広くなったように感じました。また、大理石とカーペットとフローリングと、細かく仕様が分かれていた床仕上げを、フラットなフローリングで統一したことも、広く感じる原因の一つかもしれません。
2011.04.25
高輪I邸の実測・設備調査
[高輪I邸]
2月に初めて現調させて頂いた、高輪のマンションリフォーム現場に詳細な調査に伺って参りました。その後幾度かお施主様と打合せを行い、プラン提案をしてほしいとのご依頼を受けて、きちんとした既存図面がなかったので、現況図を作成したうえでプランを考えることになりました。
高輪I邸は、以前の持ち主が一度大規模リフォームを行っております。お嬢様が二人いらしたそうで、可動間仕切りでリビングと繋がった不思議な子供部屋の写真です。
大きな寸法を測量し、壁位置を全て特定した後は、窓際の下枠の形状や、幅木との納まり等の細かい状況も確認してゆきます。
水回りの床で段差がある箇所の段の高さも測ります。今回のマンションは、全ての排水が床スラブを貫通して、下の階の天井裏を通っていることが判っていたので、どの位置でスラブを抜けているのかを、ある程度推察する必要があり、そのためには段差情報も重要な推察ファクターになります。
床下や天井裏の状況を確認するために、あらゆる点検口を覗きます。写真は来客用トイレの天井裏の様子です。排気のダクトの行方を確認し、給水については新たに引き直されていることが判りました。
以上の実測、調査をもとに作成した、現況図です。まだ、設備配管や換気ルートで不明な点がいくつかありますが、ある程度推測しながら、お施主様のご要望と、既存マンションの特性をマッチさせながらプランを作ってゆくことになります。
2011.04.22
残工事・補修工事-1
[六本木T邸]
先日お引渡しを終えている六本木T邸ですが、震災の影響で間に合わなかった製品の取付けや、まだ残っていた工事、完成後にお施主様との話し合いで、少し工夫することになった工事があったので、辰の寺井さんと職人さんたちと現場に伺って参りました。
バーコーナーの水栓をハンス・グローエの水栓に交換中。背の高いグラスにも使えるように、背の高い水栓としましたが、シンクが小型なので、水量によっては水ハネがあるので、水量も少し押さえ気味に調整して貰いました。現場にずっと通ってくれていた安藤さん、ありがとうございます。
同じくバーコーナーの扉のマグネットキャッチ取付けです。できた当初は、ピッタリと合わさった扉ですが、撮影する頃になると、扉の乾燥のせいか少し開いてきてしまいました。上部に戸当たりを付けて、少し強めのマグネットキャッチを付けて貰いました。森村社長自らが取り付けてくれました。
カッシーナのダイニングテーブルのエクステンション用の天板に色ムラがあったので、他の在庫していた天板を持ってきてもらい、色味やムラをチェックして一番良さそうな天板に交換して貰いました。カッシーナの伊藤さん、村田さん、迅速に対応してくれてありがとうございます。
ウッドブラインドは震災の影響で税関で止まっていました。ようやく届いたので、カーテン・ブラインド類をお願いしているバウハウスの鈴木さんたちに取り付けて貰いました。
これでスモークが満ちて、天井にファンが回れば、映画「ブレードランナー」の取り調べ室といった雰囲気になるのではないでしょうか。当初からの僕らの設計イメージにより近づきました。
最後の写真は、お施主様のコレクションのクラシックギターを書斎の棚に収納した様子です。当初は大きな本棚を予定していましたが、工事途中でギターを展示するような形で収納できないかとのご相談があり、変更した部分です。奥に見える二枚のガラス扉が手前に引けるようになっています。また、ギターは極度の乾燥を嫌うので、右下に小さなコンセントが見えますが、加湿器を置ける仕組みになっています。
まだ、幾つか今回終えることができなかった工事があるので、今月末かGW明けに伺うことになりそうです。