Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

解体作業で現れてきた問題への対処方法について

原宿K邸

マンションオーナーの原宿Kさまのお宅の解体工事が始まりました。

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解体が始まったと同時に、工務店のの現場監督の田所さんから幾つかの問題点が挙がってきました。

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  1. キッチンを予定している部分に逆梁があったこと
  2. コンクリートのにジャンカ等であまり良くない箇所がいくつか見つかったこと
  3. 壁裏でサッシからの水漏れが見つかったこと、等です。

僕らに取って一番大きな影響があるのが、なんといっても1番の逆梁でした。当初は、この部分に冷蔵庫を置くレイアウトでキッチンプランを検討していたので、それを根本から見直す必要が出てきました。

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2と3については、ある程度予想はしていたので、早速Kさまご夫妻に現場に来て頂き、状況を説明したうえで、補修計画を進めることになりました。

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1については、奥さまとここまで練り上げてきたキッチンプランを作りなおすことになるので、奥さまにも現地にて状況を説明させて頂きました。もっとビックリなさるかと思っておりましたが、「災い転じて福となす」の気持ちで、「これをキッチンを考え直す良いキッカケと考えて、より良いキッチンプランを作りましょう」と、とても前向きなお話をしてくださいました。

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こちらは床材をはぎ取ったことで現れた、床下に隠されていた給水給湯管、排水管とガス管です。右側に見えているオレンジ色の柱は、20年ほど前に大規模リフォームをなさったときに、壁を撤去した代わりに差し込んでいた鉄骨柱だそうです。
実は、リフォーム計画がある程度進んだ時点で、この鉄骨柱のお話を伺った際に、竣工時の図面にきちんとした情報があまり乗っていなかったことや、エアコンなどの配管のためにスリーブが色々な箇所に開けられていたことなどから、工務店とも相談して解体工事とリフォーム工事を切り分ける方針で工事を進めるようにスケジュールを組んでおりました。つまり、解体した状況によっては、リフォームプランが変わる可能性もあることを考慮して、リフォームプランを練りなおす時間を確保していたのです。

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給水管が床スラブを斫ったか所を通っていたり、

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図面では分かっていなかった浴室の排水管経路やスラブとの高さ関係を、浴槽撤去時に確認したり、

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上階の部屋の排水管が貫通した天井裏に、以前の水漏れでカビた箇所が見つかったりと、問題が色々と現れてきましたが、それぞれを工務店と相談しながら補修計画と見積りを作って、すべて承認して頂いて補修した後でリフォーム本体工事に取り掛かる予定なのです。

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解体工事がすべて終わった時点で、現場をきれいに清掃してから改めてお施主さまと問題点を見て頂きました。お見積りが変わる可能性がある個所や、プランの練り直しが必要な箇所をご説明させて頂きました。

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ジャンカや水漏れについては、早急に直してほしいとのことで、すぐに補修工事を始めて貰いました。

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床スラブのレベルもまちまちで、どこを基準に床仕上げ高さを決めるかも難しく、また引き戸を多用したデザインだったので、床の水平性と壁の垂直性が重要になってくることを考えて、壁と引き戸がくる位置の床にはセルフレベリング材を使って、床補修も行って貰いました。

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コンクリート躯体の補修工事が終わり、セルフレベラーで床スラブも補修された後の現場の様子です。

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あとは何とか、このキッチン部分に現れた逆梁(写真左手の壁の床付近に見える出っ張り部分)を避けながら、キッチンプランを練り直す問題だけが残りました…。