Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

天井裏に隠れる配管ルートの記録方法について

渋谷区Q邸

ヴィンテージマンションリノベーションの渋谷区Q邸では、天井裏のエアコン、配管&ダクト類をほぼすべてやり直す計画となっております。

この写真のように、立体的に複雑に絡む配管となっております。

お客さまからは、将来に何らかの設備関係の問題が起こった時の為に、配管ルートが分かる資料を作って欲しいとご依頼されておりました。そろそろ天井裏の設備設置が終わり、ボードを張る段階が近づいていたので、図面化するにしても、早々に準備しなくてはと焦っていたところ…、

施工会社・の現場監督補助の池田さんが現場監督の岡田さんの指示のもと、同じスケールで天井裏写真を撮影して、このように繋ぎ合わせた資料を作ってくれました!
お客さまもこの資料があれば、後で確認することが容易なので、プリントした資料とデータをくださいとのことで、喜んで頂けました。

この複雑な状況を、どのように分かりやすい資料に纏めようかと悩んでいたので、とても助かりました。

解体工事が終わってから、この一か月半ほどは、ずっと天井裏の設備工事が進んでいたので、空間としては、ほとんど何も進んでいないように見える状況が続いておりました。

いや、天井裏だけでなく、床のコンクリート躯体にも、このような墨(スミ 墨汁で床等に記した位置基準となる線)が印されていました。因みに、こちらは設計図に記載されたダウンライトの位置を床に記したもので、この位置と天井の設備配管や下地が重ならないように準備をしてくれたものです。

こちらも天井に設ける、照明ボックスの位置を墨出ししたものです。

本日の現場では、もう一つの作業が静かに進められていました。建具枠の現場塗装です。

既存の建具と建具枠は3つのセットを再塗装して利用する計画で進めております。建具3枚と、2本の建具枠が取り外しが可能だったので、より塗装の精度を上げるために、工場に持ち帰って再塗装して貰っておりますが、こちらの枠だけは、躯体壁に半分埋め込まれており、取り外しができなかったので、現場で塗装職人さんに吹いて貰いました。
塗装といっても、刷毛で塗るのではなく、エアブラシという道具を使って、細かく霧状にした塗料を具合を見ながら吹き付けてゆく時間のかかる作業となります。

最初に養生テープで囲ったカ所にサンプルを作って貰い、その方向で良いことを確認したうえで、全体を塗装して貰いました。右にある四角いサンプルがお客さまに承認をして頂いたもので、左側の縦長の物が今回拭いて仕上げて貰った枠です。職人さんのエアブラシの腕で、ほぼ色味が再現されております!