「マンションリフォーム」のアーカイブ

パッカーを使っての低騒音での在来工法浴室の解体@白金台H邸

白金台H邸の在来工法浴室(RC躯体やコンクリートブロック下地の壁に直接防水層を作って、その上に保護モルタルを重ねて、タイル(または石)仕上げにした浴室)の解体を見学してきました。

こちらが解体予定の浴室です。と言っても、すでにコンクリートブロック周りの外側のボード壁や枠&扉は撤去されている状態でした。ブロック側の壁については、上から順番にブロックを崩してゆけば、それほど音を出さずに解体してゆくことが可能ですが、コンクリートの躯体側の壁と床は毎回大変な工事になります。

騒音に寛容なマンションであれば、ハツリ機(道路工事で良く使っている機械)を入れて一気に壊してしまうのですが、今回は落ち着いた雰囲気の高級マンションであることや、同じマンション内で他に2件もリノベーション工事が進んでいることなどから、費用は高めになってしまいますが、写真のパッカー(スプリッターともいいます)という機械を使っての小音量解体としております。因みに左側が壁解体用の小型パッカーで、右が床解体用の中型パッカーです。

床については、事前にある程度解体されてしまっていましたので、壁のパッカー解体を見学させて貰いました。このように、壁に一定間隔で、コア抜き機を使って穴をあけてゆきます。

その穴にこのように油圧ポンプ式の小型パッカーを差し込んで、壁にヒビを入れてゆきます。音はほとんどしませんが、タイルが割れるピキッという音が出るのと、細かいタイルの破片が飛んできます。

これらが解体されたタイル壁の破片です。通常の斫り作業であれば、ほぼ一日で解体が済みますが、パッカー工法となると、コア抜き作業とパッカー作業があるので、スケジュールは約3倍、費用も約2倍ほど掛かってしまいます。それでも、低騒音(ほぼ無音)での解体が可能となるので、最近の工事ではパッカー解体を標準とさせて貰っています。

こちは、事前に中型パッカーを使って、あらまし解体されていた床のシンダーコンクリートです。

因みにこちらがパッカー用の電動式油圧ポンプです。この機会のの動く音の方が、パッカー解体の騒音よりうるさい位です。

こちらは、寝室の床です。カーペットと長尺塩ビシートでは仕上げ厚が違うのですが、なぜかこのマンションでは、下地ごとモルタルで嵩上げされていたので、その嵩上げされたいたモルタルも撤去する必要がありました。この程度の薄いモルタルだとパッカーが効かないので、格子状にカッターで切り目を入れて、クサビと金づちで手斫りで撤去して貰いました。手斫りは機械斫りに比べると、10倍以上の時間が掛かりますが、この程度の面積であれば、騒音のことと手間のことを考えても、手斫りで進めて貰いました。

その他の部分の解体工事も進んでいます。キッチンの天井が撤去されて、天井裏のダクト類が見えてきました。リフォームキューの営業&設計の森井さんと現場監督の高橋さん、そしてプロジェクト単位で弊社のお仕事を手伝ってもらっている岩井さんとが打合せ絵をしている様子です。

最上階住戸なので、天井のスラブ裏には、木毛セメント版が貼ってあります。複雑に絡み合ったダクトや設備類を整理して、不要な箇所は撤去し、もう少し効率よいルートで設備配管を回すように考えてゆく必要がありそうです。

こちらは以前は主寝室専用のお風呂とトイレと洗面だった箇所です。大型のウォークイン・クローゼットとお化粧コーナーを作る予定です。

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2017年03月29日 | パッカーを使っての低騒音での在来工法浴室の解体@白金台H邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 白金台H邸

解体確認とオーダーキッチン&オーダーユニットバスの現地調査

工事が進んでいる世田谷区Y邸の解体状況の確認のために、お客さまのYさまご夫妻と一緒に現地に伺いました。

リビングダイニングの壁のボードとフローリングも含めて床下地はきれいに撤去されていますが、まだ天井や水回りの壁は残っている状態でした。

お客さまとの打合せで、お二人の寝室に天井吊りエアコンが設置可能かどうかは、解体がある程度進まないと判断できないとお話をしておりましたが、本日の解体状況確認で、それらが可能だと判ったことをお伝えしたところ、とても喜んでくださっていました。

現場確認の後は、マンションの高層階にあるラウンジスペースで、インテリア空間の色味の確認をさせて頂きました。机に並んでいるのは、塗装のサンプルですが、一般的によく使われる日塗工の色番だけではなく、菊水の色見本帳やファロー&ボールの色味もサンプルを手配して、白だけでもいくつもの微妙な色違いを確認して頂きました。

こちらは、またその1週間後にオーダーキッチンをお願いしているリネアタラーラの徳永さんたちと、オーダーユニットバスをお願いしている東京バススタイルの和久田さんと眞柄さんに現場打合せで来てもらった際の様子です。先週よりも天井の石膏ボードが撤去されて、水回りの設備・壁・天井も解体が進んでいました。

用賀にあるリネアタラーラのショールームは、お客さまの仮住まいからもとても近いこともあって、担当の徳永さんと僕等抜きでの打合せもあるので、最新版のキッチン図を確認しながら、墨出しの要点を施工をお願いしている青の斉藤さんに説明して貰いました。弊社のインターンとして手伝って貰っている間瀬さんにも打合せに同席して貰っています。

特にキッチンと浴室などの水回りは天井裏の設備との絡みが多いので、現地で打合せをすることで、うっかりミスの大部分を防げるのです。

こちらは東京バススタイルとの打合せです。青の斉藤さんと東京バススタイルの真柄さんと和久田さんは、一昨年の南麻布K邸でも一緒に工事をお願いしているので、調整とコミュニケーションは問題ないので、安心です。

一通り墨出しが済んでいる現場でしたが細かく修正して貰うことになっています。

こちらはかつての浴室の天井裏にあった全熱交換機(通称ロスナイ、換気によって失われる室温(冬の場合は暖気、夏の場合は冷気)を室内に撮り入れる給気と熱交換する装置)です。このままの位置設定だと、新しく作る洗面所と洗濯機置き場の間仕切り壁に引っかかってしまうことが判りました。機能的にはこのままでも使うことが出来るのですが、後日またリフォームをすることになった場合は、この機器を交換するために、洗面所と洗濯機置き場をすべてやり直すことになってしまうので、移設して貰うようお願いいたしました。天井裏には黄色い管も見えていますが、これらはスプリンクラー用の配管です。

お客さまからは、天井高さはなるべく高くしたいこと、また壁裏などに余分なスペースが見つかれば、それらにも対処して、なるべく広くして欲しいとのご依頼を受けているので、柱周りは各5センチずつほど広くすることができることを斉藤さんと確認いたしました。

各居室の部屋の角に柱型のように出っ張っていたエアコンの冷媒管とドレインを通すPSもそれぞれ余分なスペースがあることが確認できましたので、これらについても最小寸法へと縮めて貰うようにお願いしておきました。

解体時の現場を訪問すると、どれだけきれいに清掃されているか、廃材がどこまできちんと分別されているかで、現場担当者の力量が判ると常々思っていますが、さすが青の斉藤さん、こちらの現場のきれいさと廃材の整理は、ピカイチでした!

 

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2017年03月27日 | 解体確認とオーダーキッチン&オーダーユニットバスの現地調査 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 世田谷区Y邸

お客さまと一緒の大理石探しツアーin岐阜

テクスチャーと色味に強いコダワリのある世田谷Y邸のお客さまとの素材探しが続いております。今回は、ご夫妻と一緒に岐阜県の大垣市周辺に散在している大理石屋さんを巡りました。

施工をお願いしている青の下請け石材工事の鈴木大理石の成澤社長にツアーコンダクター(?)をお願いしての大理石探しの旅です。まず最初に訪問したのが岐阜県養老郡養老町のフジ大理石です。ご夫妻での休日の趣味が素敵なインテリアの空間巡りやショールーム見学のYさまも、このように多様な大理石&御影石のサンプルをご覧になったことがなかったようで、最初からとても喜んでくださっておりました。

こちらで見たかったものは、このエンペラドール・オスクーロです。別名・マロンブラウンとも呼ばれ、茶色のベースの中に、星座のように細かい模様が縦横無尽に走っているのが特徴で、スペインのムルシア地方で採れる大理石です。人気の大理石なので、フジ大理石の倉庫には沢山のスラブが並んでいましたが、一枚ずつ色味や柄、キズの有無などを確認しながら、最適なもの探してゆきました。30枚ほど見た中から、3つほどの候補に絞って、色味と柄を比較して、最終的に選んだのがこちらの一枚です。
青いテープで縁取りしたのが、今回使う予定部位ですが、1300ミリ×1300ミリの大判を切らずにそのまま玄関のタタキ部分に使いたいと考えています。

もう一つ探している石材はダークセルベです。フジ大理石の倉庫にあるダークセルベのスラブを見せてもらいましたが、灰色の模様が思っていた以上に濃かったので、これはペンディングとして、他の会社の倉庫に移ることとしました。

岐阜県養老町のフジ大理石から、岐阜県安八郡に移動して、ミナミ石材のストックヤードを見学させて貰いました。

こちらには成澤さんお勧めのダークセルベがありました。ダークセルベはセルベジャンテ・ダークとも呼ばれており、セルベジャンテはイタリア原産の大理石ですが、ダークセルベはどこで産出された石材なのかが判らないミステリアスな石材だそうです。

ヤマ傷といわれる、カットしたり加工したりしている際に生じるキズではなく、スラブを切り出す前から入ってしまっている傷が多いのがこの石の特徴なので、石の色味や柄だけでなく、ヤマ傷の有無や位置まで見て頂くことができました。

色味が上品で、柄もとても静かな上質なスラブ材でしたので、Yさまご夫妻もとても気に入ってくださりました。その後、具体的にどこカットして、どのように使うかまでテープを張りながら石取りの打ち合せまで進めることができました。

日帰りではありますが、早朝から新幹線で岐阜まで来たので、現在日本で最大級の大理石加工場と倉庫がある、関ヶ原市の関ヶ原石材まで足を延ばして、工場を見学させて貰いました。
石材屋さんは横の繋がりが強い業界だとのことで、足りない石があればお互い融通し合ったり、大きなプロジェクトの場合は共同して作業したりすることもあるそうです。因みに東京の鈴木大理石さんは茨城に自社系列の倉庫と加工場もありますが、僕ら設計事務所や工務店からの見積り・発注に応じて、それに適した石材を各地から探して、加工するための図面を描いたり、実際の取付けを行う作業を行ってくれる会社です。それに対して、フジ大理石やミナミ石材、そしてこちらの関ヶ原石材は、外国から石を輸入して保管すると同時に、一次加工をする会社という役割分担になっているそうです。

ジャンボジェットでも組み立てられそうな巨大な倉庫が何本も並んだ中は、ブロック材からスラブを切り出す機械がフル可動していました。
気に入った石材が見つからなかった場合は、このあと三重の方まで足を延ばすオプションも考えておりましたが、ご満足のゆく石材が見つかったので、新幹線の駅の岐阜羽島駅まで成澤さんに送ってそこで解散となりました。日中、運転手兼ツアコンをつとめてくださった鈴木大理石の成澤さん、どうもお疲れさまでした。早朝から岐阜までお出掛けくださり、丸一日お付き合いくださったYさまご夫妻、本日はどうもありがとうございました!

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2017年03月21日 | お客さまと一緒の大理石探しツアーin岐阜 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 世田谷区Y邸

2号連続でのリノベーション対談@建築知識

ブログでの連絡が遅くなってしまいましたが、雑誌「建築知識」(エクスナレッジ社)にて、2号連続でリノベーション対談が掲載されました。

共通のテーマは「リノベーションが想像する過去のある未来」で、対談相手はTVの「劇的!ビフォー&アフター」でお馴染みの空間の交渉人こと、イン・ハウス建築計画の中西ヒロツグさんでした。

2017年2月号では、お客さまのご厚意で、青山P邸をお借りして対談させて頂き、タイトル写真も撮影して貰いました。

2017年3月号では、中西さんと共同で設計させて頂いた田園調布F邸の場所をお借りして、対談させて頂きました。F邸を訪問させて頂くのも、2年近く振りでしたが、お子さまたちも歓待してくれて、とても楽しい対談になりました。

対談の内容は、マンションリノベーションについては各務が、戸建てリノベーションについては中西さんが語るスタイルで、設備や構造、インテリア素材などについて、多岐にわたる内容となっています。写真で紹介している事例も、二人の設計事例が混じっていますが、色々なものが使われているので、是非本屋で手に取ってご覧ください。

こちらが、2号連続での連載になった建築知識の表紙です。3月号は「成功するリノベの法則」というタイトルで、リノベーションについての内容充実した特集記事もあるお役立ち本です。

 

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2017年02月22日 | 2号連続でのリノベーション対談@建築知識 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム マンションリノベーション 青山P邸

ヴィンテージマンションの空調機器調査@白金台H邸

先日プロジェクトの設計デザインが始まった白金台H邸ですが、エアコンを全面交換するか、既存機器を活かして補修してゆくかで、費用的に大きな差が生まれることが判ったので、その調査に入って貰うことになりました。

空調機はアメリカンスタンダード社の空冷式エアコンシステムのダクトタイプです。室外機が屋上に一台、室内機も廊下に一台あり、そこから各部屋に向かって天井裏をダクトが伸びているスタイルです。

室内機については、7年ほど前にその時点で故障しそうだった部品を交換していたそうです。このようなヴィンテージマンションのエアコンは、GE(ジーイー)にしてもハネウェルにして、今回のアメリカンスタンダードにしても、メーカーが日本から撤退してしまっていることがほとんどなので、補修しようと思っても部品が無くなっていることがほとんどです。しかし、このマンション全体の空調も見てくれている城西エアコンに点検をして貰ったところ、今回補修が必要な箇所については、部品がまだあるとのことで、補修が可能との判断が出ました。

屋上に上っての室外機の点検の様子です。室内機よりも室外機の方が重要なので、電圧などの異常がないかもきちんとチェックしてくれています。

各吹き出し口に、風量と温度をチェックするセンサーを当てて、暖房と冷房それぞれを作動させたうえで、検査をして貰いました。

吹き出し口のルーバーのチェックまでしてくれています。
検査だけでも3人の方が来てくれた分で2万円+消費税の費用が掛かりましたが、検査の結果35万円程度の補修費用で、既存のエアコンが使えることが判りました。全面的にシステムを変更すると、400万円以上の費用が掛かると言われていたので、360万円ほどのコストセーブができたことになり、お客さまも大変喜んでくださいました。

 

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2017年02月10日 | ヴィンテージマンションの空調機器調査@白金台H邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 白金台H邸

レザー張り扉の研究@麻布台M邸

これまでにも幾度かレザー張りの建具をデザインして、作って貰ってきましたが、細かいディテールやレザーの選び方で思い通りに行っていない部分がありました。昨年は、栃木にある工場まで出かけて職人さんの話も聞いてきましたが、まだ納得がいっておりませんでした。

今回は、難しいディテールや素材のことに詳しいトリシュナ・ジバーナの三浦さんに協力して貰い、素晴らしいレザー張り建具を作ることができたと思っています。そこまでの研究の成果(?)を記事にいたしました。

素材としての皮革ですが、本物の牛皮だと、革の厚みやサイズ的で思ったようなものが作れなさそうなので、やはり人工レザーで進めようと考えました。

壁の大理石がモナコグレーで決まっていたので、そのサンプルを持って、これまでも人工レザー素材を使わせてもらっているイノベイジアの岩本町ショールームを訪問してきました。これまでは、イメージを伝えて選んだサンプルを送って貰って、その中から選んでおりましたが、やはり大量にあるサンプルを実際に見比べながら選ぶと、より多くの気付きがありました。

人工レザーに限らず、本物の牛皮も拝見させて貰いました。アメリカでは最高級の牛皮といわれているGarrett社のレザーサンプルです。

微妙な色味の違いも表現されており、カラーサンプルのように多彩な見本がありました。

本革は人工皮革以上に色々ななめし方、パターン付があるそうです。ハイエンドブランドのコートやカバン、靴などに使われる素材まで考えると、ほぼ無限にバリエーションがあるとのことでした。当然ながら、人工レザーと比べると、価格も数倍の価格となってしまい、サイズも牛一頭から取れる牛皮の大きさが限定されてしまうので、それに合わせてデザインしなければならないので、やはり人工レザーで進めることを再確認いたしました。

幾つかのサンプルをショールームからお借りして、麻布台M邸のお客さまご夫妻に確認して頂いている様子です。

大理石だけでなく、造作家具に使ったチークやカラーガラスとの色味の相性、そして革のテクスチャーやスティッチを入れる糸の太さと色も確認して頂きました。

トリシュナ・ジバーナの三浦さんに書いて貰った施工図を、こちらでチェックして返す作業を3度ほど繰り返して、ようやく作り始めて貰うことができました。

そして、レザー建具が作られて、現場に吊り込まれたのがこちらです。この距離だと、レザーの室間が伝わってきませんが、左側の造作家具カウンターや吊戸棚の高さと、レザー建具の特注取っ手の高さ、そしてスティッチの位置が合っており、そしてそれが右側の大理石の目地の高さとも合っていることが判るでしょうか…。

取っ手部分のディテール写真です。スティッチもとてもきれいで、特注取っ手との取り合いもとてもきれいです。

扉を閉じた時の様子ですが、このようなアップ写真で見ても、カウンターの高さとピッタリ合っていますした。価格もこれまで作って貰ってきたレザー建具より高くなってはしまいましたが、費用を負担してくださったお客さま、そしてトリシュナジバーナとイノベイジア、全てを組合せてくれた施工会社の青のご協力で、とても満足度が高い扉をつくることができました。

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2017年02月08日 | レザー張り扉の研究@麻布台M邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 麻布台M邸