とらや菓寮@京都

とらや菓寮@京都

お盆休みに京都に出掛けてきた際に、建築家・内藤廣氏が設計した「とらや菓寮」を見学して参りました。御殿場のとらや工房やとらや菓寮に続き、とらや本店が経営する建物を新しくリニューアルしてゆく一環のプロジェクトのひとつだそうです。元々京都が発祥の地であるとらやが、単にお菓子を販売するだけでなく、老舗としてのプライドを掛けて、お菓子を楽しむという文化を発信する新たなる基地として作り上げた空間のように感じられる建物でした。特注の丸みを帯びたタイルで囲われたどっしりとした建物と、鉄骨の軽やかなフレームに木製の建具を纏った平屋、その間に引き込むような静かなアプローチ。

京都とらや菓寮 アプローチ

鉄骨と木製のフレームが、お互いに助け合うように支えあう、繊細な構造体に囲まれた空間には、お菓子とお茶を楽しむ喫茶席のほかに、京都の伝統文化についての本が楽しめる、小さな図書コナーが設けられていました。建物内部だけでなく、外周部にも設けられた喫茶空間は、外部とは御簾戸だけで屋外と区切られた、半屋外のスペースとなっています。

京都とらや菓寮 インテリア

細かなディテールに至るまで、美しくコントロールされた建物の奥には、古くからのお蔵などに囲まれた、芝生と水盤、植栽からなる中庭があります。建物の中にいると、外を歩いてみたくなる外部空間、そして外部を散策していると、中に入ってお茶を楽しみたくなる、そんな風に建物と外構が、お互いをより美しくみせるように補い合う空間構成は、内藤廣氏の建築家としての円熟度を感じさせる素晴らしい建築施設でした。

一設計者してはただただ感服するばかりでしたが、一訪問者としては、本当に静かで気持ちよいひと時を
楽しませて頂きました。

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2009年08月16日 とらや菓寮@京都 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 見学記


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