Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

三田綱町パークマンションのリフォームプロジェクト

三田綱町パークマンションU邸

日本初の超高層マンションと言われる三田綱町パークマンション(築43年)のリフォームプロジェクトをデザインアドバイザーとしてお手伝いいたしました。

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実は、建物竣工時に祖父祖母がこのマンションを購入して、亡くなるまでの約35年間を暮らしていたので、とても愛着があるマンションでもあります。

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こちらがリフォーム前の様子です。お施主さまのご主人が購入して、娘さんが住んでいらっしゃったこともあったそうですが、大部分の期間は外国人に賃貸マンションとして貸していたとのことです。ご購入時に床下の設備配管と床フローリングを中心に一度リフォームをしたそうです(因みに、現在はフローリングは禁止されています)。

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外国人仕様にダブルシンク、大型オーブン付きのガスレンジに変えられていた既存のキッチンです。

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水回りの当時の外国人賃貸専門のコンサルタントのアドバイスで、浴槽とトイレと洗面が一つになった、いわゆる3in1(スリー・イン・ワン)のレイアウトになっていました。

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マンション全体で走らせている冷暖房の為の床下配管です。以前、一度この三田綱町パークマンションのリフォームをお手伝いした際には、この床下配管の更新だけで、500万円近い費用が掛かった経験があります。

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こちらでは、以前のリフォーム際にステンレス管に交換したとの記録が残っていましたが、断熱材を一部剥がして確認したところ、記録の通りにきちんと施工されておりました。

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お施主さまは、すでに三田綱町パークマンションでは圧倒的なリフォーム工事の実績があるワールドテックスに工事自体はお願いすることがほぼ決まっていたそうですが、細かいデザインの方針や、どの部分をどこまでリフォームするかで、判断に困ってしまって、ホームページで僕らの事務所を探して、ご相談頂いたという経緯があります。ワールドテックスの後藤さんや石毛さんとは以前の工事をお願いしたこともあり、存じ上げていたので、途中からデザインコンサルタントとしてお手伝いして、当初1400万円ほど掛けるはずだった工事額を、コストパーフォーマンスを軸に検討し直して850万円ほどまで減らしたうえで、工事着工になりました。

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今後もしばらくは賃貸として使って、お子様たちが将来ご結婚して住むことになれば、またその時に再度リノベーションしたいとのことでしたので、費用をそれほど掛けずに、ビンテージマンションを好まれる方が喜んでくださるようなデザインの空間へとリフォームすることになりました。壁紙(ビニールクロス)やカーペットのサンプルをお持ちして色決めした様子です。

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こちらが解体工事が始まってからすぐの現場です。古い洗面カウンターは再利用することになったので、丁寧に外されています。左手に見えるのはリフォーム規約の厳しい三田綱町パークマンションでの搬入・搬出作業を楽に行えるようにワールドテックスの後藤社長が工夫して作ったボード類を運ぶための特性荷車だそうです。

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ユーティリティーや洗面所の床を剥がして、床下の配管を確認致しました。薄い床下空間内で、ガス管や給水・給湯管、排水管が立体交差しており、一部の排水管の勾配が逆勾配になっている箇所も見つかりました。

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こちらが3in1型の浴室を解体した様子です。

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既存の浴室を解体した下を詳しく見た写真です。どうやら、当時は特注でステンレス製の防水パンを作って、床下の段差を調整するために、浮かべたステンレスパンの下には、大量の砂が詰められていたようです。シンダーコンクリートだった場合は、そのハツ・撤去工事で凄い騒音が発生することを恐れていたので、これは良いニュースでした。

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こちらはユーティリティーの床下の既存配管です。竪管や、スラブ下への貫通箇所は鋳鉄管でしたが、横引き管はより長持ちするPV管に交換されていました。

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こちらは、配管をすべて交換し終えた後の状況です。マンション管理組合の厳しいルールで、「水回り部分の床下を工事で開けた場合は、工事できる範囲のスラブは防水を施すこと」という規則があるので、この部分の床には防水工事がされています。

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竣工当時と同じレイアウトにするように、ユニットバスを入れて、配管をやり直したトイレ下の配管です。トイレや浴室・洗面からの排水管もきちんと勾配を取っての配管ができました。

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一度隠れてしまうと、改めて確認することが難しいプロセスですので、お施主さまご家族にも立ち会っていただき、どのような問題があって、どう対処したかも含めて床下配管状況を一緒に確認して頂きました。ここはキッチンの床下です。

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因みに、室内側だけ配管工事をやり直しても、そこから先の共用部の配管に問題があって、接続部分やその先での漏水問題が起こる可能性が考えられるので、エレベーターホールの点検口から共用部分の配管もチェックしておきました。断熱内部の配管はきちんとPV管に変えられていたので、問題はありませんでした。

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配管以外にも室内工事で、築古建物ならではの変な個所がありましたので、そちらもお施主さまに見て頂きました。これは主寝室の床カーペットを剥がしたところに出て来た謎のコンクリートです。ワールドテックスは三田綱町PMに詳しいので、すぐに説明してくれましたが、床下に隠れているべき梁の立ち上がり部分が、ベニヤ板下地のレベルまで膨らんで打たれており、ベニヤ板を敷けなかった部分だそうです。ベニヤを敷けないので、仕方なくモルタルでレベル調整をしているそうで、他でも幾度か見たことがあるとのことでした。

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梁や天井は、コンクリートに直にクロスを張った仕上げがオリジナルで、地震の度にクロスにヒビが入ってしまうのが問題だとのことです。そこで、コンクリート梁とボードの間にスリットを入れて、さらにデザイン的に出隅で見切ってクロスを張り分けたいので、細かい工夫を下地にしてもらっている様子です。

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こちらが竣工時の施主検査時に一緒に拝見した、床を張り終えたユーティリティーの様子です。これまではジメジメした空間でしたが、随分きれいに仕上がっていました。

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ユニットバスはカラーを選んだだけで、あまり紹介すべき仕事ではありませんが、以前とは比較しやすいので、写真を小さく載せておきます。

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こちらはリフォーム後の玄関と廊下です。折角のフローリングでしたので、床のキシミ音がそれほど激しくなかった、この廊下部分はフローリングを残しておくこととしました。

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リフォーム前の玄関と比べると、シックなデザインに変わっていることが判るのではないでしょうか?
因みに、この部分はすべてLEDの照明に変えてもらっています。

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検査時のリビングダイニングです。ダイニング部分の壁には、オークの羽目板を張ってもらったことで、外の緑と呼応して、明るく気持ちが良い空間になったと、クライアントに褒めて頂きました。

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こちらがリフォーム工事前のリビングです。

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こちらがリフォーム後の同じアングルの写真です。ちょうど朝日が差す壁面でしたので、板張りの効果も高かったようです。

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最後にお施主さまご家族と設計・施工のワールドテックス後藤さんと石毛さん、そして僕・各務の記念写真です。一人だけバカみたいに背が高いのが恥ずかしいですが、デザインアドバイス業務でお手伝いしたことをお施主さまにも施工側にも両方に喜んで頂けて、とても嬉しい形でリフォーム工事をお手伝いすることができました。

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