西麻布N邸では、どうしてもリビングダイニングの空間内にコンクリートの構造柱が表れてしまうレイアウトとないます。その横を通路として人が頻繁に通る場所なので、表情を柔らかくする為に丸い柱にリフォームすることになっています。
ある日現場に運び込まれた、この半分に切った葉っぱのような材料が、角柱を丸柱に変身させる重要な要素なのです。
このランバーコア材で作られた葉を重ねて、同じ位置に切り込みを入れてから、木製下地材を差し込み、ビスで固定してゆきます。
出来上がった薄型カマボコ状のものに、配線が通り抜ける穴を抜いた上で、角柱の4面に接着剤で取り付けてゆきます。
丸い葉が接する箇所は、角柱より少し大きめに作ってあり、ズレがあった個所は、カンナで削ってスムーズに繋がるようにして貰っています。
そこに繊維方向を揃えて作られた曲げベニヤ板を接着剤とビスで張ってゆきます。
どうしても端部が跳ねてしまうので、写真のオレンジ色のテープで絞めこんで固定してゆきます。ベニヤ板の縦の継ぎ目の箇所には、後でビス止めできるように下地材を入れておきます。
接着剤が固まってテープを外すと、このようにきれいな丸柱の下地が出来上がりました。
時系列が前後してしまっていますが、床付近の曲げベニヤ板は少し浮かせているので、タイルを差し込んで仕上げて貰ってゆきます。
曲げベニヤ板を下地として、裏がネット仕様になっているモザイクタイルを1シートずつ貼ってゆきます。
張り上がったモザイクタイルに目地材を詰めてゆきます。
因みに、モザイクタイルの目地材の色選定は、経験上結構難しいので、このように現場にて三種類の目地材でサンプルを作って貰ってから決めました。今回選んだのは真ん中の色の目地です。
完成後の様子は、また別のブログ記事でご紹介いたします。