大型ペントハウスリノベーション新宿区T邸のオーダーキッチンの据え付けが始まりました。オーダーキッチンは世田谷区用賀のリネアタラーラさんです。
僕らが現場に着いた時には、すでに下台(黒い台)がついており、二段に分かれたカウンターを取り付けようとしているところでした。
職人さんが手で押さえているのは、木目に見えますが、実際はメラミンで作られたダイニング側のカウンター材です。メラミンはオーストリアのフリッツ・エガー社の高品質メラミンを使って、耐久性と清掃性を考慮しています。
木目メラミンのカウンターが据え付けられました。カウンターの高さの段差を使ったコンセント穴には電線が通されていますね。
リビングの壁に立てかけられているこちらは、ステンレス製の特注シンクを裏面から張り付けられたクオーツストーン製のシンクカウンターです。
2人がかりで持ち上げて据え付けようしている様子です。ステンレスシンクの裏面は、しっかりと白い防滴シート処理がされていますね。夏の暑く湿気がある時期に、金属製シンクに冷たい水をためると、裏面が結露して、その水がキッチンキャビネット内に溜まって悪さをしてしまうことを防ぐための処理です。
木目メラミンカウンターとシンクカウンターの段差の様子が良くわかりますね。下のキャビネットの水平垂直がしっかりと出ているので、それぞれのカウンター材のレベル(水平性)もきちんと出ています。これだけキッチンが組まれていても、まだ、その後ろにはキッチンキャビネット部材が山盛りですね。
ガスコンロやレンジフード、ビルトインオーブンや引き出しだけでもこれだけの量がまだ残っています。
シンク横には食洗器用のスペースが作られています。Tさまはこれまでに、ご自宅のリフォームと別荘で2回食洗器を入れたことがあり、どちらでも高性能かつ大容量とのことでドイツ製の食洗器を採用したそうです。ただ、かつてのご自宅の食洗器は故障しがちだったこと、別荘キッチンの食洗器はあまり使わなかったことから、今回は国産の45センチ幅の食洗器を使うことになりました。
日本製食洗器と言えば、引き出し式のスライドオープンタイプが主流です。食器の出し入れは楽ですが、容量が少ないのが問題点でしょうか。外国産に比べて日本製が優れているのは、乾燥機能がついていることです。ブランドやデザイン性よりも実際の使い勝手のことを考えてTさまが選んだのはリンナイのフロントオープンタイプの45センチ幅の食洗器です。お子さまが巣立ってゆく中で、大人数を招いての食事の回数は減るだろうとことで、45センチ幅としましたが、将来的にお子さま達が結婚して、お孫さんたちが遊びに来ることになると、人数が増えて洗う食器の量も増える可能性があるので、横に引き出し型のまな板収納を作っておき、将来的にはそこも含めて改造することで大型60センチ幅の国産でも外国製でもどちらの食洗器を取り付けられるように細工をして貰っています。
シンク側のカウンターがほぼ組み終わったところで、次はシンクカウンター横の柱型の設置です。
職人さんが天井に手を差し込んでいますが、こちらはシンクカウンター横の柱型を差し込んで固定するための穴で、その横の木製部分は、引き戸レールを入れるための下地となっています。
ステンレスをカラーステン加工してブロンズ色にしたこのような柱をカウンター横に取り付けて、2枚引き戸の戸当たりとする計画なのです。
この柱型の端部です。中には補強材が入っており、外側は折り曲げたカラーステン材で作られていますが、施工をお願いしている青の片岡社長も驚くほどの精度の高さで作られていました。
最初は天井開口がギリギリでうまく立てられませんでしたが、リネアタラーラの職人さんたちの工夫でピタリとシンクカウンターに寄せて柱を立てることができました。
青の片岡社長、現場監督の樋口さんと補助の池田さん、リネアタラーラの牧野さんとリネアタラーラの兄弟会社ノルド・リネアタラーラの中川さんと職人さん、カガミ建築計画の岸本さんと前田君も、仮組で柱型を立てただけなのですが、なぜか皆嬉しそうです!
この日は別の工事も進行中でしたが、玄関ホールのオデッサベージュ(大理石)張りの壁もほぼ完成していました。
3通りのサイズを混ぜてかつ、本磨き(光沢感あり)と水磨き(光沢感無し)を混ぜながらのデザイン張りとなっています。後は目地材を詰めればこの壁も完成です。