Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

家具選びの変遷@大田区S邸

大田区S邸

ヴィンテージマンションリノベーションの大田区S邸では、間取りやキッチンの検討と同時に、家具選びも進めてきました。お客さまの好みの家具が特にない場合は、南青山エリアに集まっているモルテー、ミノッティ、フレックスフォルムを纏めてみて、そこからB&Bイタリアやポリフォームに足を延ばすのが一般的な流れでしたが、B&Bは骨董通りに移転し、5月にはポリフォームも南青山に新しいショールームを開くことになっているので、利便性が格段に上がりそうです。

Sさまとの家具巡りも、南青山エリアから始めました。まずはご家族全員がゴロゴロできるような大きなソファを入れたいとのことでしたので、まずミノッティに伺ったところ、カガミ建築計画でも良く採用させて貰っているコネリーをかなり気に入ってくださったようです。

次に伺ったモルテーニでは、クレオのソファと、505シリーズのテレビボードにピンと来るものがあったそうです。

フレックスフォルムでは、僕、各務も大好きなラウンジチェアのグショアールトに奥さまが吸い寄せられていました(笑)。

2週間後には、新宿のポリフォームに伺いました。大理石天板のダイニングテーブルのコンコードは、ここまでデザインしてきているキッチンのデザインともマッチしそうだとのことで、具体的に図面に落とし込んだ様子を見てみたいとのことでした。

B&Bイタリアに伺った際には、ハイスツールのカラトスを見て、以前オーダーキッチンのリネアタラーラで見たものと同じだと気が付いて、その座り心地と使い勝手の良さから、是非採用したいとのお話になっています。

因みに、こちらの写真が以前リネアタラーラで撮影した、カラトスのシートハイト(椅子の座面高さ)とキッチンカウンターの高さのマッチング写真です。

座り心地だけでなく、カウンター上にお皿とフォーク、コーヒーカップも置いて、実際に食べることを想定したシミュレーションも行ってもらっています。

まずは一旦家具屋巡りをストップして、ここまで気に入ってきた家具を図面に落とし込んで比較する作業をすることになりました。リビングにはグランドピアノを置くので、それを避けつつ、家族がゴロゴロできるレイアウトを検討しています。

ダイニングセットについては、テーブルはポリフォームのコンコルド一択となってきたので、それと合わせるダイニングチェアをどう選ぶのかになってきました。イタリア製だけでなく、国産のものも候補に挙げて欲しいとのことで、アルフレックスフルーテも候補に入れいました。また、奥さまが座る場所は背面にも収納があるので回転できるタイプも候補として挙げています。ハイカウンター用のスツールも2択で検討することになりました。

まずは候補が絞られてきたダイニングチェアを改めて見直すことになりました。とにかくダイニングチェアについては、普段と同じような状況で座って頂くこと、選んでいるダイニングテーブルと同じ高さのテーブルの前でテストすることが大前提となります。
こちらはB&BイタリアのHUSKダイニングチェアです。キャスターの展示品が無かったので、こちらを試して頂きました。
デパトヴァセルベローニは、オーダーキッチンのリネアタラーラの打合せ室がその椅子なので、次回リネアでの打ち合わせの際に再確認して頂くことになりました。

奥さま専用イスの最後は南青山のポルトローナフラウジンジャー・アームチェアです。こちらは奥さまがどこかの雑誌で見かけて、素敵なのでぜひ見て体験してみたいとのことでした。

座り心地も良かったようですが、ベージュ調のレザーがお好きな奥さまには、ポルトローナフラウの仕上げサンプル帳そのものもヒットだったようで、ご自身用のダイニングはこれに決めたいとのことになりました。

そして次はご家族用のダイニングチェアです。本当はご主人やお子さまにも同席して頂きたかったのですが、タイミングが合わず奥さまだけでのテスト(?)となりました。色々なショールームを回ってのテストだと、「お尻の感覚(笑)」がずれてしまうので、ダイニングテーブルが決まったポリフォームの新宿アクタスにお願いして、他社のイスもお借りしてきて一度にテストさせて頂きました。

左から、ポリフォームのヴェンチューラ(当初はグレースでしたが、こちらの方を比べたいとのお客さまのご意向で変更になりました)、モルテーニのアウトライン、そしてアルフレックスのフルーテです。イタリア製のヴェンチューラとアウトラインはシートハイト(座面高さ)とが460と455なのに対して、国産のフルーテは435で、選んだダイニングテーブルのコンコルドの天板高さは740となっています(全てミリ単位)。国産のダイニングチェアは国産テーブルの高さの720に合わせているのに対して、外国製はダイニングでも靴を履いている想定で、椅子の座面高さもテーブルのカウンター高さも高めに設定されているので、そのマッチングが一番の心配だったのです。
ただ、何度も座り替えて試した見て頂いたところ、アルフレックスのフルーテが気に入ったとのとのことでした。座面高さのことも、弊社担当の松藤さんがアルフレックに問い合わせたところ、滑りやすくするために足下に木製用プレパラートを取り付ければ、10ミリ座面高さを上げることができることもお伝えしたところ、フルーテで決めたいとのことになりました。

この後、打ち合わせ終了後にアルフレックスに寄って、フルーテとアウトラインをお返しする予定だとSさまにお話したところ、まだ時間もあるので、一緒にアルフレックスショールームに行って、張り生地選びもしたいとのことでしたので、車でご一緒することになりました。

幾つかの気になる生地を小型サンプルで選んだあと、ショールームの方に大判のサンプル生地を出してもらい、フルーテに巻き込んでどのように見えるかのシュミレーションをして見比べさせて貰いました。これでダイニングセットはほぼほぼ内容が固まってきました。
ソファについては、イタリア製だけでなく、国産も見比べて比較検討なさりたいとのことで、継続審議(笑)となりました。
※カガミ建築計画のブログは数か月遅れでアップしておりますので、すでに無くなっているモルテーニやB&Bイタリアのショールームの写真が使われていますこと、ご理解ください。