昨年10月にリフォームが完成した高輪I邸では、専有部だけで始まった工事が、マンション理事会からの要請で、共用部の配管工事とその将来計画までお手伝いすることになりました。その際の経緯と理事会とのやり取りが、今後の「住宅価値の維持・向上を目指したマネジメントに関する実態調査」の参考になりそうだとのことで、市浦ハウジング&プランニングの宇治さんと荒井さん、独立行政法人・建築研究所の藤本さん、そして東洋大学の秋山哲一教授がヒアリングで当事務所を訪問してくださいました。設計側だけの意見でなく、マンション側からの話しも聞きたいとのことだったので、マンションの理事長のBさまにもご都合頂いてヒアリングに参加して頂きました。
どのような経緯で、共用部のリフォームにまで立ち入ったのかや、築37年のマンションの理事会の問題点など幅広いトピックについて約2時間ほどのヒアリングとなりました。区分所有マンションにおける住宅価値の維持、向上を目指した取り組みは、まだまだ模索中のようで、B理事長が見せてくださった議事録や資料、そして僕らが説明したリフォームの経緯を丁寧にメモを取りながら聞いてくださいました。
その後、実際のマンションの現場も訪問して、給水やガスを引き直した現場まで見て頂きました。 老朽化したマンションのリフォームに地道に取り組んだことが、このような形で研究対象になった事は、とても嬉しいことでした。わざわざおいで下さった皆さま、そしてヒアリングに全面的にご協力くださったB理事長さま、どうもありがとうございました。