ようやく工事が終わった六本木M邸でお施主さまの検査を受けることができました。
複雑なモールディングやケーシング、特注の黒く塗装した建具もきれいに納まり、全貌をご紹介することができるようになりました。
トラバーチン張りの壁には、一枚だけ本磨きが混じっていることが判り、来週のお引渡しまでに磨き直すことになりました。
奥さまが選んでくださった、爽やかな壁紙が張られたキッチンです。カウンターと吊戸は、元のキッチンと同じメーカーでお願いすることができたので、ほぼ一緒にディテールで、どこを直したのかを見分けることが難しいくらいきれいに仕上がっています。
当初のお施主様のご要望がコロニアルとのことでしたが、どこまで近づけたでしょうか…。
マントルピース型のテレビ収納は、テレビやDVDの機器も取り付きましたが、内部を濃い灰色で仕上げているので、機械が目立たないようになっています。
窓際のトラバーチン製の式台もきれいに仕上がっていました。奥のダイニングの壁の石と手前右の壁の石が式台を通じて繋がっているのが、不思議な広がり感を演出してくれています。
こちらは特注の黒色塗装の建具のディテールです。ウォールナットを木目を完全には消さず、少しだけ導管の跡を残すセミ・オープンポア仕上げで仕上げて貰った建具は、ため息が出るような美しい仕上がりになっていました。
白く天井と一緒に塗装された折り上げ天井のモールディングです。中央のダウンライトの周辺が少し寂しいので、メダリオンを追加でお願いすることになりました。
プライベート部分への廊下です。ここはパブリック部分とは違う空間であることを示すために床のフローリングを黒いものに変えています。壁紙も薄いベージュ色で少し光を反射する輸入壁紙を選んでいます。小さなモールディングを天井に廻しています。
廊下沿いのシューズイン・クローゼットです。下部が出っ張っているのは、背面のテレビ収納の下のアンプやDVD機器の収納分です。複雑な配線を営業の山碕君が頑張って整理してくれました。
大きな工事はしていませんが、主寝室のカーテンも入っています。普通の日本のカーテンは床から少し浮かべて仕上げますが、ここではオーソドックスに床に垂れる長さで仕立てて貰いました。
お施主様が選んだ、ベランダの家具も入りました。デッキチェアーに座って外を眺めるのも格別な気分です。奥行きのあるベランダなので、リビングやダイニングの延長として色々活用できそうです。
一つ一つ思い入れのある材料や作り方で、お施主さまのMさまもとても感慨深げにディテールまでチェックしてくださいました。補修箇所は幾つか見つかりましたが、大きな問題はなさそうなので、来週には無事お引渡しができそうです。