昨年からご相談が始まっていた外苑前のマンション・リフォームプロジェクトの外苑前C邸がスタートすることになりました。
子育てを終えた世代のお客さまご夫妻がご購入なさったのは、築20年で132平米(40坪)の中古マンションでした。
解放感のあるLDに3つの寝室と、ご夫婦二人で暮らすにはゆとりのある空間で、ご主人さまはリフォームせずにこのままでも暮らせるのではとのことでしたが、デザインにこだわりのある奥さまが拙著「世界に一つだけのプレミアム・リノベーション」を本屋で見つけて、これだと思ってご連絡をくださったそうです。
ダイニングの横にあるキッチンは、十分きれいでまだ使える状態ではありましたが、設備は古く、デザインも中途半端なので、交換したいというのが奥さまのお考えのようです。
キッチンは、廊下からの入り口側に洗濯機置き場やスロップシンクが設置されていましたが、それらは奥の洗面近くに移設したほうが、より広くキッチンを使えるのではとのお話を致しました。
中央にある玄関から、手前のリビングダイニングへと続く廊下、そして奥のプライベートゾーンへと繋がる廊下はクラシカルな雰囲気の建具が連なる、迫力の空間です。天井裏には隠蔽型のエアコンが入っているため、大きな点検口がついていました。
立派な廊下に対して、玄関ホールはちょっとコンパクトな空間に感じられます…。
洗面所には洗面カウンター下に点検口があったので、弊社担当の竹田さんと神崎さんに覗き込んで写真を撮って貰いました。
床下には給水のヘッダーがあり、そのための点検口だったようです。ただ、水回りの床下は大きなピットが掘られており、配管の余裕がありそうでした。お風呂はまだどうするか、全体の予算次第で考えたいとのことでしたが、いざ交換となっても設備配管は問題なく施工できそうでした。
天井裏は設備用の点検口の鍵が見つからなく、納戸の小さな開口部から覗いた様子ですが、空調や換気用のダクトが絡み合っているようでした…。
実は、通常の現地調査では、事前にマンション管理事務所に保管してある建物竣工時の図面一式を撮影させて貰い、目視では分かりにくい天井裏や床下の設備配管ルートなどを研究したうえで、調査に臨んでいるのですが、今回は管理人さんとの日程調整ができず、現調の後に図面を拝見するという形になってしまいました。
データを色分けして、分析している図です。とにかく天井裏はダクトだらけで、これらを再活用してゆくのか、処理してゆくのかは大きな課題になりそうでした。
床下の給排水&ガス管は、水回りピットの深さのことも相まって、それほど大きな問題もなさそうで、一安心です。
一通りの現調、そして図面資料の研究を終えた所で、お客さまのリフォームのご希望、そしてマンションのこの部屋が持っているポテンシャル、両方からどのようなリフォーム案が考えられるかのスケッチを始めています。
完成後の外苑前C邸の様子もどうぞご覧ください。