タワーマンションのハイグレードリフォームのメインの空間、リビングルームの紹介です。リフォーム前の居間は、全体的に素材が安っぽく、装飾も乏しく、軽い感じがする空間でした。お使いになっている本物の最高級家具に比べても、インテリアの方が浮いて見えるようでした。そこで、今回のリフォームでは、本物の無垢素材を使って、華やかでホテルライクな
リビングルームを設計しました。
最近はシンプルモダンな空間ばやりですが、ある程度の広さがある空間では適度な装飾がないと、ただ広いばかりでスケール感覚が生まれてきません。こちらはリビング・ダイニングだけで60平米(35畳)以上もあるので、壁と天井にモールディングの装飾を入れています。モールディングの華やかさのお陰で、高級家具や絵画・調度品に負けない、纏まりのある空間とすることができたと思っています。
本物の素材ということでまず考えたのが、床材です。濃い色の無垢材で、ヘリングボーン(矢羽状)タイプのフローリングを苦労して探しました。ローズウッドの無塗装品でしたので、その質感を残す塗装で仕上げる事としました。フローリングの色をベースに、建具や巾木を無垢材のウォールナットに、正面の装飾壁をローズウッドの突板と決定しました。全て浸透性の塗装で仕上げ、素材の無垢感が薄れないように工夫しました。
本物を知り尽くしているお施主様ですので、アメリカ・ニューヨークで最高級リフォームの修行をしていた時の知識と経験、全て使って何とかインテリアを纏める事ができました。
全体の様子は高輪M邸をご覧ください。