渋谷区Q邸のご夫妻二人が最初からこだわっていた、床フローリングの幅広ヘリンボーン柄張りが始まりました。
と言っても、すぐに釘を使ってフローリングを張ってゆく訳ではありません。まずは専門のフローリング屋(一般の大工さんではなく、フローリングを張る専門家です)がフローリングの精度を確かめながら、仮並べをしてゆきます。
接着剤をつけず、合板の直角な角を利用しながら、実(サネ・フローリング同士を平面的につなぐオス(凸)とメス(凹)型のデコボコ)の働き幅を確認してゆきます。
こちらがアップで見たフローリングのサネです。へリングボーン張りの場合は、このサネを切る位置が、通常のフローリングと変わっており、その精度が重要になるのです。
精度は相当に良いことが確認できた所で、実際にノリ(接着剤)とタッカーを使ってフローリングを張ってゆきます。
左上の部分に接着剤が塗られていますが、このようにヘリンボーンの山の登頂部分に墨を打って、そこに合わせながら張ってゆきます。
まずは横一列にジグザグに張ったうえで、一カ所だけ垂直方向に延びていっていますが…、
実はそこに床付けのコンセントが仕組まれているので、その正確な位置出しをしていたのです。この写真で職人さんが床の下地ベニヤをカットしているのが、床付けコンセントの場所となります。
これは床下地を張る前、数日前の様子なのですが、向こう側から手前でビニールまかれた線が丸まっている個所まで電線が繋がっています。一旦大よその位置を出したうえで、電線は巻き取っておきます。
電線の上に敷かれたベニヤ板に、へリングボーン張りの墨を打ち、そこをジグゾーカッターで孔をあけてゆきます。
コンセント埋め込み孔だけでなく、電線を埋め込む溝も掘ってゆきます。この時点で、右側からヘリンボーンのフローリング張りが迫ってきている状態です…。
巻き取っておいた電線を溝に埋め込んで、四角い孔部分に巻いておいておきます。
プロのフローリング屋さんの腕は確かで、複数人(今回は4人)が有機的にお互いを補助しあいながら作業が進んでゆくのが凄い所です。
現場に並べられたこれだけのフローリング材の山が見る間に無くなってゆきっます。因みに、今回採用したこの幅広のヘリンボーン張りのフローリングは望造さんに特注でお願いしたものです。
張り始めから2時間ほどでここまで進んできました。
気がつけば、先ほどの床付けコンセント部分まで張り上がっていました!
今回はへリングボーン張りはリビングダイニングだけですが、廊下や寝室やウォークインクローゼットもフローリング張りなので、あと2日程の日程で全てのフローリング工事が終わりそうです。